2012 Fiscal Year Annual Research Report
労働の国際移動が福祉国家政策および政治に与える影響に関する比較研究
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23243021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
新川 敏光 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30216212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 雅俊 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (10543514)
渡辺 博明 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (20308810)
杉田 敦 法政大学, 法学部, 教授 (30154470)
横田 正顕 東北大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30328992)
鎮目 真人 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (50285508)
島田 幸典 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (50324596)
伊藤 武 専修大学, 法学部, 准教授 (70302784)
唐渡 晃弘 京都大学, 国際公共政策研究科, 教授 (80214576)
近藤 正基 大阪市立大学, 人文社会系研究科, 准教授 (80511998)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 移民 / 福祉国家 / シティズンシップ / 多文化主義 / 政治過程 / 国民国家 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、入国管理制度・移民政策に関する豊富な研究蓄積を踏まえた上で、1)移民の社会的保護制度・政策、2)移民の政治的影響力、3)移民排斥運動とその背景、4)移民を「国民」として統合していく構造と原理に関して、国民福祉国家の間にどのような違いがあり、それが何によってもたらされているのかについて実証的に比較検討するとともに、従来国民単位で実現されてきたシティズンシップが、福祉国家再編過程のなかで、どのように再確定されようとしているのかについて理論的考察を行うことである。 以上の研究目的をもとに、2012年度の研究を進めてきた。2012年6月10日の研究会では、外部から中野勝郎氏(法政大学法学部・教授)を京都に招き、「アメリカにおけるエスニック・アイデンティティ~同質性と多様性」について報告を受けた。また、本科研担当者の渡辺博明氏が「スウェーデンにおける社民型福祉国家と移民問題」と題する報告を行った。引き続いて、2012年12月1日の研究会では、科研担当者の加藤雅俊氏が「オーストラリアにおけるマイノリティの位置の変遷―白豪主義から多文化主義へ―」と題する報告を、科研代表者である新川敏光が「多文化主義政治の光と影―――カナダを事例として」とする報告を行った。その後、2013年2月22日・23日には浜松において合宿を行った。科研担当者の近藤正基氏、杉田敦氏、鎮目真人氏、横田正顕氏が、各々「統一ドイツにおける移民統合」、「境界と移動の政治理論」、「移民に対する所得保障政策と不平等」、「後発福祉国家における移民レジームの形成と変容ースペインの場合」という題で報告を行い、活発な議論が交わされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初に予定していた公開シンポジウムについては予算規模の関係で断念したものの、一泊二日の研究合宿を含む3回の研究会を開催し、密度の濃い議論を行うことができた。また、来年度の日本比較政治学会で科研メンバーを中心とする分科会を開催するための準備も行うことができた。既に相当程度科研課題に応える内容の調査が進められていることを考えれば、当初に予定していた予定以上の成果が得られたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題について順調に研究を進めており、今後も申請当初の計画通りに研究を遂行していく。
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Research Products
(20 results)