2012 Fiscal Year Annual Research Report
日米特殊関係による東アジア地域再編の政治経済史研究
Project/Area Number |
23243026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
増田 知子 名古屋大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (10183104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 直樹 広島大学, 社会(科)学研究科, 講師 (10335721)
滝田 賢治 中央大学, 法学部, 教授 (50129962)
浅野 豊美 中京大学, 国際教養学部, 教授 (60308244)
中村 登志哉 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (70382439)
井口 治夫 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (80288604)
山田 敦 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (80322767)
池田 慎太郎 関西大学, 法学部, 准教授 (80364107)
川喜田 敦子 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (80396837)
岡崎 哲二 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (90183029)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2015-03-31
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Keywords | 日米特殊関係 / 東アジア / 日本の戦後復興と賠償 / 沖縄・奄美 / 開発と援助 / ドイツの復興と賠償 |
Research Abstract |
・資料調査と収集:金融・為替政策の日米人脈と安全保障の研究では、アメリカ合衆国で、米国海軍士官学校ニミッツ図書館でシーボルト文書を、ハーバード大学ホートン図書館でウィリアム・キャッスル日記を、ワシントンの国際通貨基金文書館で日本関係ファイルを調査し、資料収集を行った。独米関係における安全保障と戦後復興の研究では、ドイツ連邦共和国でドイツ連邦公文書館、アデナウアー連邦首相ハウス財団で、終戦直後からドイツ連邦共和国成立までの時期のアデナウアーの政治活動に関する資料調査と収集を行った。米国の対日工作による民主主義化の研究では、米ワシントン公文書館で中央情報局・CIAのアジア財団関係資料の調査と資料収集を行った。英連邦軍から見た占領政策と日本の変化の研究では、オーストラリア・キャンベラの国立図書館、オーストラリア戦争記念館、国立国会図書館において、英連邦軍発行の新聞を調査し、資料収集を行った。琉球問題の研究では、鹿児島県立奄美図書館、沖縄県公文書館、沖縄県立図書館、琉球大学附属図書館、国立国会図書館、外務省外交史料館で調査し、『南海日日新聞』、復帰運動の私家版記録、振興計画報告書、施政権返還問題、琉球開発金融公社総裁宝村信雄に関する資料、および奄美と沖縄の通貨交換をめぐる「久場=宝村通貨論争」についての資料を収集した。1950年代の日本の経済協力政策については、林信太郎(通商産業省経済協力課)や鳥谷寅雄(国際ビルサービス)の親族へのインタビュー調査を行った。 ・資料データベース作成:木内信胤関係文書のマイクロフィルム撮影による収集および昨年度購入したノッターファイルの電子化作業を行った。 ・4月第2回全体研究会、8月第3回全体研究会(蓼科2日間合宿)、2月第4回全体研究会を実施し、分担者・連携者全員が調査および資料分析についての報告・質疑・討論を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・資料調査・収集:金融・為替政策の日米人脈と安全保障の研究、琉球問題の研究、台湾の経済協力の展開、韓国への経済協力と日米関係、独米関係における安全保障と戦後復興の研究、米国対日政策における占領改革および占領後の民主主義化の各研究課題については、各分担者により米国、ドイツ、台湾、オーストラリアおよび日本国内(外務省外交資料館、国立国会図書館、沖縄県、鹿児島県)において計画通り資料の調査・収集が行われた。 ・占領期の資料データベース作成:国立国会図書館憲政資料室の協力を得て木内信胤関係文書のマイクロフィルム撮影およびフィルムの購入を行い、名古屋大学図書館所蔵のノッターファイル(マイクロフィルム)については名古屋大学法学部図書室において研究補助者によるPDF化作業が、計画通り行われた。 ・共同研究体制の充実:4月、第2回全体研究会、8月、第3回全体研究会(蓼科2日間合宿)、2013年2月、第4回全体研究会を実施して研究内容を深化させるとともに、研究成果の中間とりまとめに向けた作業にも着手した。
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Strategy for Future Research Activity |
4月、第5回全体研究会の開催:1、分担研究者および連携研究者による調査研究報告・討論を行う。2、ノッターファイル及び木内信胤関係資料のデータベース作成状況の報告を行う。 8月、第6回全体研究会の開催:2013年日本国際政治学会部会報告準備のためのワークショップを行う。 10月、科件の中間報告およびレビューを受けるため、2013年日本国際政治学会年次大会(新潟県)において部会を企画・実施し、分担研究者および連携研究者による報告・討論を行う。テーマ:第二次大戦後の賠償問題と戦後秩序形成の新視角。企画:池田慎太郎(関西大学)、報告者:川喜田敦子(中央大学)「ドイツにおける賠償問題―ヨーロッパ統合の原点」、浅野豊美(中京大学)「東アジアにおける賠償問題―日米特殊関係と地域形成」、山田敦(名古屋市立大学)「日華関係と賠償・経済協力―植民地人脈・物流の復活と米台日関係」。討論者:井口治夫(名古屋大学)、中田瑞穂(明治学院大学)。司会者:波多野澄雄(筑波大学)。 1月、第8回全体研究会の開催:1、分担研究者および連携研究者による調査研究報告・討論を行う。2、ノッターファイルおよび木内信胤関係資料のデータベース作成状況の報告を行う。 3月、第9回全体研究会の開催:1、分担研究者および連携研究者による調査研究報告・討論を行う。2、ノッターファイルおよび木内信胤関係資料のデータベース作成状況の報告を行う。3、翌最終年度のシンポジウムの企画会議および論文集の編集会議を行う。
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Research Products
(21 results)