2012 Fiscal Year Annual Research Report
比較移行経済論の確立:市場経済化20年史のメタ分析
Project/Area Number |
23243032
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
岩崎 一郎 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70323904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上垣 彰 西南学院大学, 経済学部, 教授 (70176577)
雲 和広 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70314896)
杉浦 史和 帝京大学, 経済学部, 講師 (60377041)
鈴木 拓 帝京大学, 経済学部, 講師 (10509152)
徳永 昌弘 関西大学, 商学部, 准教授 (30368196)
堀江 典生 富山大学, 学内共同利用施設等, 教授 (50302245)
溝端 佐登史 京都大学, 経済研究所, 教授 (30239264)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 比較経済 / 移行経済 / 市場経済化 / メタ分析 / 旧ソ連・中東欧 |
Research Abstract |
本研究プロジェクトの第2年度である平成24年度は,平成23年度における「論争追跡・再構築段階」の研究成果を踏まえた「メタ/実証分析段階」に当たる。「論争追跡・再構築段階」での具体的作業課題が,対象研究テーマに関する理論的・実証的研究業績及び関連研究資料の広範な収集と内容整理であったとすれば,「メタ/実証分析段階」は,(1)収集文献の包括的サーベイを通じた市場経済化20年史における論争展開過程の整理と再構築化,(2)実証分析結果のデータベース化,並びに(3)当該データベースに基づくメタ分析を,その主要な作業課題とした。 以上に加えて,我々研究チームは,先行研究のメタ分析と並行して,依然未着手ないし十分に掘り下げられていない移行経済研究関連の論点に関する独自の仮説設定とその実証的検証も,同時並行的に進めた。 この結果,メタ分析の主要研究課題に掲げた12テーマの中でも,特に「社会主義破綻の経済倫理」,「市場経済化プロセスの経路依存性」及び「外国資本と体制転換」の3テーマについては,平成25年度にその最終成果を発表し得るまでに研究作業が進捗した。また,残る9テーマについても,収集文献の整理と内容把握及び実証分析結果のデータベース化が大幅に進んだ。 更に,我々研究チームは,依然未着手ないし十分に掘り下げられていない移行経済研究関連の論点に関する独自の実証研究も同時並行的に進め,その成果の一部を,学術図書や雑誌論文として発表し,学会,国際会議及び公開セミナーの場で,研究者や一般市民に向けて,成果を積極的に発信した。 この他,我々は,平成23年度と同様に,中東欧やロシアにて研究者,研究機関及び政府関係者に対する聞き取り調査を実施し,対象研究テーマの背景事情や当事者による今日的理解の把握を行った。これら現地調査結果は,上述したメタ分析の結果解釈やその現代的意義の評価に役立てる積りである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」でも述べた通り,「社会主義破綻の経済倫理」,「市場経済化プロセスの経路依存性」及び「外国資本と体制転換」の3研究テーマを中心に,先行研究のメタ分析作業は,当初計画に従って順調に進展している。また,移行経済研究分野において,未着手ないし分析不十分な論点に関する独自の実証研究も大いに進行し,プロジェクト第2年度でありながら,学術図書5点,雑誌論文及び図書所収論文32点(内,査読付き論文16点)の発表も実現した上,かかる研究成果の学術図書及び学術誌上の公表に加えて,日本及び諸外国において,招待講演8件を含む全45件の研究報告も行った。以上から,先行研究のメタ分析は,おおむね順調に進行しており,一方,研究チーム独自の実証研究は,当初の目標をも大幅に上回る勢いで,研究成果を挙げつつあると評価することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究プロジェクトは,全体としておおむね順調に進展していると認識されるが,プロジェクト開始後2カ年度が過ぎて,12ある主要研究テーマの間には,その進捗状況に,若干の差異が生じているのも事実である。従って,今後は,研究計画の基本的な目標や枠組みを維持しつつ,最も研究作業が進んでいる「社会主義破綻の経済倫理」,「市場経済化プロセスの経路依存性」及び「外国資本と体制転換」の3テーマとの比較において,やや後れを取っている研究テーマの推進に注力する必要があろう。平成24年度の経験によれば,平成24年8月及び平成25年3月に実施したプロジェクト・メンバーによる集中研究会は,先行研究のメタ分析を推進する上で大変有効であった。平成25年度は,上記3テーマ以外の研究対象課題により力点を置いた集中研究会の開催を企画して,研究活動のより一層の推進を図りたい。
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Research Products
(87 results)
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[Presentation] Work License at Risk2012
Author(s)
Horie, N.
Organizer
International Symposium “Migratory Bridges in Eurasia”
Place of Presentation
Academy of Sciences of the Russian Federation Head Office (Moscow, Russia)
Year and Date
20121104-20121109
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