2014 Fiscal Year Annual Research Report
国際的共同研究によるマルクス恐慌論のデジタル・アーカイブの構築
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23243035
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
守 健二 東北大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (20220006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八柳 良次郎 静岡大学, 情報学研究科, 教授 (00125676)
古谷 豊 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (00374885)
山口 拓美 神奈川大学, 経済学部, 教授 (10409857)
吉井 哲 名古屋商科大学, 経済学部, 准教授 (10514341)
赤間 道夫 愛媛大学, 法文学部, 教授 (30175781)
大野 隆 立命館大学, 経済学部, 准教授 (40388806)
大村 泉 東北大学, 経済学研究科(研究院), 名誉教授 (50137395)
石垣 政裕 東北大学, 経済学研究科(研究院), 講師 (60176170)
齊藤 彰一 岩手大学, 人文社会科学部, 准教授 (60302048)
川村 哲也 神奈川大学, 経済学部, 准教授 (60367258)
柴田 信也 東北大学, 経済学研究科(研究院), 名誉教授 (80006840)
黒瀬 一弘 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (80396415)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | MEGA / 恐慌 / マルクス |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)MEGAテキストのデジタル化に関して,今年度は、これまでのII/15巻、II/4.3巻に引き続き,II/10巻のテキストをデジタル化した。同時並行して、すでにテキストのデジタル化が完了したII/15、II/4.3巻について事項索引のデジタル版を作成し、インターネット(内部限定)表示を開始した。 (2)現在編集中のMEGAIV/14(恐慌論ノート)について,テキストの配列を完了した後、テキスト巻試作版を作成し、3月ベルリン・ブランデンブルク科学アカデミーにおいて全集編纂者に提出し、審査検討に付した。その結果、今後、印刷に向けた最終の技術的編集を行った上で、2015年9月の印刷開始可能である旨の承認を得た。同時に、付録巻についても、「凡例」「目次」「序文」「編集者例言」「典拠文書についての記録」「異文」「訂正」「文献索引」については概ね作成を終えた。今後、「生成と来歴」「注解」「人名・企業名索引」について引き続き執筆を行い、年度内の完成、印刷開始を目指すこととなった。なお、3月の仙台および東京での編集会議にはドイツから2名の共同研究者をを招へいし、作業進捗状況の点検と問題点協議を行った. (3) 国際的二次文献調査では独、日、韓、北欧、南米の文献に加え、英、仏、希、伊、露の文献をサーベイする体制を検討した。さらにそれらの文献調査に加えて、学説史全体に占めるマルクス恐慌論の位置づけに関する理論的概説をさらに追加した。また日本語の恐慌論サーベイについては、2015年10月にその研究成果を先行的に出版した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4つの研究目的のうち,(1)MEGAテキストのデジタル化については、すでに新規に3巻のデジタル化が終わり、最終年度に残るのはIV/14とI/16の2巻である。IV/14は、現在、本科研事業において編集途上にあり、編集作業の完了後ただちにデジタル化を開始すれば、年度内のデジタル化は可能である。また最後のI/16巻については、現在、他の研究組織が編集中であり、デジタル化はその完了次第の着手にならざるを得ず、事業期間内にはその完成が間に合わない可能性がある。しかしこれは、本事業にとっては外的要因によるものであり、その影響下にはないことを考慮すれば、課題(1)全体としてみれば概ね順調に進展していると考えられる。 (2)MEGA IV/14の編集については、すでに本年度中の印刷開始が承認されており、計画以上に進展している. (3)国際的な二次文献調査については,独、伊、日、韓、北欧、南米の恐慌論文献課題については原稿を集約し、あらたに学説史的位置づけに関する諸研究の追加を行ったものの、残る英、仏、露語文献にかんしてはまだ執筆者が確定しておらず、その分、当初の計画よりかなりの遅れが認められる。他方、日本の二次文献サーベイについては、2015年10月に出版され、ここでは計画以上に進展している。 (4)インデックスの電子化については、すでにテキストのデジタル化が完了したII/15巻およびII/4.3巻に関して、事項索引のデジタル化を行い、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)MEGAテキストのデジタル化に関して,最終年度中に残る2巻のうち少なくとも、本事業が編集中であるIV/14巻のデジタル化を完成するため、できるだけ早い時期に編集を終え、印刷を開始することが不可欠である。これは課題(2)にも関わるので、研究組織を挙げて最優先に取り組む。 (2)現在編集中のMEGAIV/14(恐慌論ノート)については、上で述べたように、本年度のできるだけ早い時期にテキストの印刷を開始しなければならない。同時に、付録巻についても年度内に印刷を開始するために、「生成と来歴」「注解」「人名・企業名索引」について執筆を急がなければならない。そのためには、研究支援者の勤務時間数の引き上げなどの措置をとる。 (3) 国際的二次文献調査では、最終年度は、英、仏、希、露語の文献に関する原稿をできるだけ早く集約し、出版社との交渉を開始する。そのために、欧米の研究者との密接な連携のある共著者を海外から一定期間にわたり招へいし、出版に向けた準備に専念させるなどの措置を講ずる。 (4)インデックスの電子化については、最終年度には、恐慌論ノート(MEGAIV/14)について典拠情報とテキストのリンクを構築していく。
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Research Products
(29 results)