2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23243044
|
Research Institution | Institute of Information Security |
Principal Investigator |
廣松 毅 情報セキュリティ大学院大学, 情報セキュリティ研究科, 教授 (80012491)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 啓 (財)統計研究会, 調査研究部, 研究フェロー (20012114)
妹尾 渉 国立教育政策研究所, 助教 (00406589)
乾 友彦 日本大学, 経済学部, 教授 (10328669)
田倉 智之 大阪大学, 医学系研究院, 教授 (60569937)
小林 稔 和光大学, 経済経営学部, 教授 (50287926)
|
Keywords | 産業論 / 非市場型サービス / サービスの質 / サービスの生産性 / 情報セキュリティ |
Research Abstract |
本研究の目的は、非市場型サービスを取り上げてアウトプットの定義を再検討し、詳細なマイクロデータを活用してサービスの質を調整したアウトプットや生産性を計測し、また生産性の決定要因を分析することにある。さらに、質や生産性等を適切に把握するためのデータベースを構築することも目的としている。この目的に沿って、今回は特に医療、教育、金融サービスの分野を取り上げ、そのサービスの質、生産性の計測を行う。 平成23年度はサーバー類の整備を行うとともに、既存の収集済みデータの整理および教育分野における質の計測を行うためのインターネット調査を行った。また厚生労働省に対して出生児縦断調査の目的外利用の申請を行い、データの提供を待っている状況である。提供され次第、分析を開始する。これらのデータの分析結果はもちろんのこと、データそのものもきわめて重要であり、意義あるものと考えられる。 金融に関しては、金融のアウトプットの指標としてSNAへの導入が進められている間接的に計測される金融仲介サービス(Financial Intermediation Services Indirectly Measured、FISIM)を計測し、更に今後検討されることが計画されている金融業のリスクに調整してうえで金融業の効率性を計測し、その取引企業の生産性、輸出に与える効果を計測した。 また、これらの情報の提供・利用に関する情報セキュリティ上の法的問題についても検討を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年12月に交付決定通知後、平成24年1月に交付が行われたため、全体として当初の計画より約半年遅れ気味である。ただし、サーバー類を整備し医療・教育・金融分野の収集済みデータの整理はある程度進んでいる。また3月には教育の質を計測するための「双子三つ子に関するインターネット調査」を行い、現在データのクリーニング・分析中である。さらに厚生労働省に対して出生児縦断調査の目的外利用を申請中である。 金融に関しては、金融のアウトプット方法の計測、この計測されたアウトプット指標を利用しての効率性の計測、またこの効率性が取引企業のパーフォマンスに与える影響を研究を進めており、おおむね順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成24年度以降は、研究計画通り既存データの整理および調査データの分析を行うとともに、終末期医療に関する調査等を行う予定である。これらの調査結果とその分析結果を用いて、医療・教育サービス分野の質の計測と生産性について分析を進める。金融に関しては金融機関のアウトプットと考えられる情報生産能力、審査能力をよりダイレクトに推計する手法を考察して、この情報生産能力等が経済全体のパーファンマンスに与える影響をより精度の高いデータを使用して検討する。 さらに、これらのサービスを提供・利用するための情報セキュリティ上の問題点の摘出ならびにその対応策についても検討を進めることにしている。
|
Research Products
(5 results)