2011 Fiscal Year Annual Research Report
窒化物半導体超薄膜“1分子層"量子井戸構造光素子の基盤科学技術開拓
Project/Area Number |
23246056
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉川 明彦 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20016603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石谷 善博 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60291481)
草部 一秀 千葉大学, 大学院・工学研究科, 特任准教授 (40339106)
糸井 貴臣 千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50333670)
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Keywords | 薄膜・量子構造 / 窒化物半導体 / 太陽電池 |
Research Abstract |
本研究の目的は、窒化物半導体超薄膜"1分子層"InNの極めて高い構造完全性と優れた光学特性を活用した光素子創製の基盤科学技術開拓である。平成23年度は下記計画に基づいて研究を進めた。 (1)"1分子層"InNの±c-GaN極性面上堆積過程と構造特性・光物性の精密評価、その展開 分子線エピタキシで開拓した"1分子層"InN成長プロセスを、有機金属気相成長(MOVPE)から検討した。+c/-c極性での平坦GaN-MOVPE成長条件を確立し、それを下地層とした1分子層Inの表面吸着・脱離過程を分光エリプソメトリ実時間その場観察により解析した。下地GaNからの強いIn吸着作用が、基板温度800℃より高温域でも発現し、吸着In原子の自己形成/停止層厚が、+c-GaN(-c-GaN)表面上では2原子(1原子)層との知見を得た。 (2)"1分子層"InN井戸層構造のバンド間吸収、光励起・熱励起増感特性の理論解析 光素子の最適適用例として、(InN)m/(GaN)n(m,n≦4分子層)短周期超格子(SPS)で構成されるタンデム型太陽電池をターゲットに据え、SPS実効バンドギャップ(Eg)の理論解析と太陽電池最適構造設計を行った。SPS層厚(m,n)比を一定、すなわち平均格子定数も一定、のまま(m,n),(2m,2n),(3m,3n)と整数倍に変化させると、200mV程度のEg減少が可能であり、中間バンド(増感型)太陽電池に利用できることが分かった。 (3)"1分子層"InN井戸層構造内在GaNホモpn接合の電気的・光学的特性評価 "1分子層"InNが螺旋転位の悪影響を不活性化する新機能を見出し、GaNホモダイオードでの接合特性改善を実証した。"1分子層"InNナノディスクの挿入より、電子線誘起電流(EBIC)像での暗点密度が1×1O^7cm^<-2>から3×10^6cm^<-2>に低減され、リーク電流抑制効果があることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画の3項目ともに、当初の研究計画に沿ってバランス良く進展し、かつ新たなデータ・有効な知見も得られている。震災・計画停電による装置修理・立ち上げも迅速に行われ、それによる研究スケジュール遅れも十分に取り戻されている。
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Strategy for Future Research Activity |
MBE、MOVPEともにInN/GaN短周期超格子での実効的ln組成増大を目指し、ナノ構造制御・成長プロセス開拓は引き続き継続する。また、その精密光電子物性評価を進める。さらに、pn接合デバイスの作製・評価も可能になってきたので、接合特性を通しての短周期超格子の物性評価を進め、太陽電池としてのデバイス特性評価・高品質化にも注力する予定である。
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Research Products
(44 results)
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[Presentation] InNの正孔散乱過程2011
Author(s)
石谷善博, 他
Organizer
第5回窒化物半導体の高品質結晶成長とその素子応用
Place of Presentation
東北大学金属材料研究所,仙台市
Year and Date
20110808-20110809
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