2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境工学協働による地球環境対応型建築都市の評価手法・体系の構築
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23246100
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
佐土原 聡 横浜国立大学, 都市イノベーション研究院, 教授 (90178799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 覚 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70153319)
田中 貴宏 広島大学, 工学研究科, 准教授 (30379490)
富永 禎秀 新潟工科大学, 工学部, 教授 (00278079)
小瀬 博之 東洋大学, 総合情報学部, 教授 (20302961)
尾崎 明仁 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (90221853)
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Keywords | 地球環境対応型建築都市 / 秦野市 / 大気・熱環境 / エネルギー / 水環境 / ライフスタイル / 地下構造モデル / GIS |
Research Abstract |
地球環境対応型建築都市づくりの手法の体系的整理、秦野市の現況モデル構築のための観測システム設置、データ収集、基盤データ整備、アンケート調査を行った。3つの取り組みの実績概要は以下のとおり。 (1)基盤データ整備:地下構造モデルを精緻化し、それに基づく地表・地下水流線図をデータベースに格納した(佐土原)。 (2)建築環境工学の視点からの現況モデル構築(5グループ) A:大気・熱環境グループ気象特性の継続的な蓄積のため市内3カ所で自動観測を開始した(中山)。夏季気温分布の現状調査分析を行い、気温上昇、低減要因の抽出を行った(田中)。これは「D:生態系サービスグループ」の生態系サービス活用指針図作成の基礎検討でもある。CFD解析に基づく街区スケール温熱空気環境の時空間分布予測手法を構築し、その風・温熱環境予測における有効性や精度を確認した(富永)。 B:エネルギーグループ地中熱利用検討のため、地下構造モデル・地下水位データを活用し、そのポテンシャルマップを作成した(吉田)。数値シミュレーションにより、エネルギー基本計画目標年(2030年)までの市全体の家庭用エネルギー消費量を予測し、省エネの可能性を明らかにした(尾崎)。 C:水環境グループGISを用いた雨水浸透の現状と将来予測のためのポテンシャルマップを作成した(小瀬)。 E:ライフスタイル・人間の福利グループ睡眠問題や疲労感に及ぼす熱環境の影響を検討するための社会調査(鳴海)、夏季の省エネ意識・行動を調べるインターネット調査(久野)、冷暖房使用時・不使用時を含めた高齢者等弱者への健康状態への影響、対処法解明のための施設調査の検討(安倍)、次年度に行う夏季の耐暑行動と視聴覚刺激利用のアンケート調査を検討した(合掌)。 (3)建築環境工学の体系的な現況モデルの構築,他学問分野との取り合いの整理:気圏、水圏、地圏に関して整理を行った(佐土原)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究組織がほぼ整い、データ収集や調査、分析も始まって、建築環境工学の専門分野の連携・協働の議論が進んでいる。研究成果も上がり始めていることから、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
調査分析結果を持ち寄って、研究参画者どうしで、なるべく多くの議論の機会を設けることが、本研究課題にとって重要である。本年度は、そのための会合の回数を増やしたいと考えている。また、実践的な研究であるため、対象自治体である秦野市に成果を報告して、その有用性や課題について意見をもらい、研究計画にフィードバックすることが重要と考えており、秦野市への報告と議論の機会を設ける予定である。
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Research Products
(21 results)