2011 Fiscal Year Annual Research Report
生態系の連結性が生物多様性に与える影響とその再生手法に関する研究
Project/Area Number |
23248021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 太士 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (90172436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 淳子 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (50338208)
鈴木 透 酪農学園大学, 農学生命科学部, 助教 (20515861)
山浦 悠一 北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (20580947)
永山 滋也 独立行政法人土木研究所, 水環境研究グループ自然共生研究センター, 研究員 (70540558)
根岸 淳二郎 北海道大学, 地球環境科学研究科(研究院), 准教授 (90423029)
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Keywords | 連結性 / 森林生態系 / 河川生態系 / 氾濫原 / 農地生態系 / 魚類 / 鳥類 / 攪乱 |
Research Abstract |
追加採択であったため、時期的に当初計画したフィールド調査はほとんどできなかった。そのため、既存データ収集、分析、調査地設定のための最小限のフィールド踏査にとどめた。 森林生態系については、北海道東大雪瓜幕地区の針広混交林における2006 年の低気圧による大規模な風倒撹乱の空間的分布を空中写真で把握した。さらに、人工林の施業や天然林の配置によって、鳥類群集がいかに変わるかを明らかにするための調査地をほぼ決定した。 河川生態系については、河川水辺の国勢調査や既存研究論文、報告書等から、北海道の河川に生息する魚類に関して、GIS データベースを構築した。また、北海道札内川などダム流量調節による樹林化が著しい河川と、貯水ダムが設置されていない河川において、鳥類群集を比べるため、空中写真等を利用し、調査地の選定を行った。 サケの捕食についてのヒグマの同位体分析については、1991 年から狩猟や有害駆除により、知床半島で捕殺されたヒグマの大腿骨を使用し、同位体分析を進めた。さらに、北海道イケショマナイ川のダムのスリット化が実施した場所におけるサケ科魚類の遡上と産卵床の形成についてこれまでの調査結果を整理した。 氾濫原・農地生態系については、これまでのラジオテレメトリー調査によって明らかになったコウモリ個体の移動経路、行動範囲を把握した。さらに、北海道の石狩川河跡湖の水質や既存調査内容を整理し、解析の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
追加採択であったため、時期的に当初計画したフィールド調査はほとんどできなかったが、次年度に向けた準備は整った。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度決定したフィールド調査地において研究を開始し、構築したデータベースについてはさまざまな解析を開始する。
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