2012 Fiscal Year Annual Research Report
平面培養の時間的三次元化と機能性高分子複合化技術による弾性線維再生医療の実用化
Project/Area Number |
23249078
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 茂彦 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30187728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 素子 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30378723)
河合 勝也 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90273458)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 弾性線維 / 再生医学 / 弾性線維再生 / 機能性高分子 / 人工皮膚 |
Research Abstract |
弾性線維再生に適する基材条件の検討を行った。平均孔径、架橋条件について、さらに詳しく検討を加えた。平均孔径20~30μmと100μmのコラーゲンスカフォールドで比較検討した。架橋条件については110度熱架橋、120度熱架橋、140度熱架橋、140度熱架橋とグルタールアルデヒド架橋の条件について、比較を行った。これらのスカフォールドに、ヒト由来線維芽細胞を100000個播種し、DMEM/F12(1:1)10%FBS 入り培地で1週間、2週間、3週間後それぞれ培養した。培養後にサンプリングし、凍結組織ブロックを作成、10μmの厚みの切片を切り出した。それぞれの切片に対して、弾性線維各成分であるエラスチン、フィブリリン1,ファイブリン5の発現・沈着を、各抗体を用いて免疫組織蛍光染色を行った。100μmコラーゲンスカフォールドでは、フィブリリン1の染色シグナルは認められたものの少量で、他の弾性線維各成分の染色はほとんど認められず、弾性線維再生には不適であることが判明した。平均孔径20~30μmでは、2週間あたりより沈着が検出されはじめ、3週でもっとも強く染色が確認できた。110度熱架橋、120度熱架橋、140度熱架橋、140度熱架橋のうち、もっとも線維状の弾性線維が多く形成されたのは、120度熱架橋のみの条件であった。従って、今後の検討は、平均孔径20~30μmで120度熱架橋処理を行ったコラーゲンスカフォールドにて実験を進めることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
弾性線維再生に適する基材条件の検討を行い、それが、120度熱架橋を施した平均孔径20~30μmのコラーゲンスポンジであることを発見した。今後の研究を進めて行く際の、基盤となる基材条件を決定することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
二次元培養にて弾性線維誘導能があると報告されている高分子化合物を、コラーゲンスカフォールドを用いた3次元培養に持ち込んで、高分子化合物非存在下の条件よりも弾性線維再生が促進されるか否かを検証する。まずは、弾性線維誘導物質としてLTBP4( latent transforming growth factor beta binding protein 4)を使用する。 LTBP4添加実験におけるスカフォールドの孔径については、これまででもっとも良好な結果を得ている平均孔径20~30μmが、やはり適しているかどうかを検証し、その後、架橋条件(120度熱架橋)についても適しているかを検証する。その確認がとれれば、LTBP4の弾性線維誘導能や、濃度依存性、適切な濃度等についてさらに検討を進めていく。
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