2014 Fiscal Year Annual Research Report
世界の博物館アメリカ―移民と基層文化の再検討によるグローバル地誌の構築―
Project/Area Number |
23251002
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
矢ケ崎 典隆 日本大学, 文理学部, 教授 (30166475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 清海 筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (00166662)
加賀美 雅弘 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (60185709)
根田 克彦 奈良教育大学, 教育学部, 教授 (50192258)
山根 拓 富山大学, 人間発達科学部, 教授 (30222376)
石井 久生 共立女子大学, 国際学部, 教授 (70272127)
浦部 浩之 獨協大学, 国際言語文化学部, 教授 (30306477)
大石 太郎 関西学院大学, 国際学部, 准教授 (70433092)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地理学 / グローバル地誌 / 移民 / 人口移動 / 博物館 / アメリカ / 多民族社会 / 基層文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、グローバルな枠組みにおいてアメリカ合衆国を地誌学的に再検討するための方法を構築することを目的とする。そのために、表層(新しいものを生み出すアメリカ)と基層(古いものが残存するアメリカ)に着目し、移民が持ち込んだ多様な文化要素の残存、移民博物館、移民文化の無形博物館、移民文化の観光資源化に焦点を当てた。今年度はアメリカ各地で資料収集を行った。フランス系についてはメイン州北部におけるアカディアン・フェスティバルとルイジアナ州のアカディアン博物館について、アイルランド系については祝祭空間としてのセントパトリックスデイパレードについて、デンマーク系については中西部のデンマーク系移民博物館と移民文化の再生産活動について、バスク系についてはアイダホ州ボイジーのバスク博物館・バスクブロックについて、ドイツ系についてはロサンゼルスにおけるドイツ的伝統文化のリバイバルについて、中国系についてはニューヨークとサンフランシスコのチャイナタウンと中国系移民博物館について、ポルトガル系についてはカリフォルニア州の農業との関わりについて調査した。現在でも移民が継続するヒスパニックについては、南西部を中心に社会経済環境やヒスパニック系移民博物館の意義について調べた。また、多数の移民博物館が存在するシカゴを取り上げ、移民博物館をかつての移民集団の住み分けの文脈で調査した。移民集団による移民博物館の一覧を作成し、地域的特徴を検討した。1970年代からアメリカ社会が多民族の存在に寛容になった結果、移民博物館が増加し、地誌の重要な要素となっている。これらの成果を総合すると、世界の文化や事件が記録・記憶されるという博物館アメリカが明らかになる。研究成果の一部は、日本地理学会春季学術大会(平成27年3月29日、日本大学文理学部)において連続発表した。研究成果を踏まえた書籍の刊行企画についても検討した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)