2012 Fiscal Year Annual Research Report
現代インドにおけるメガ・リージョンの形成・発展と経済社会変動に関する研究
Project/Area Number |
23251020
|
Section | 海外学術 |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡橋 秀典 広島大学, 文学研究科, 教授 (00150540)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 日出樹 松山東雲女子大学, 人文科学部, 教授 (00309717)
梅田 克樹 千葉大学, 教育学部, 准教授 (20344533)
日野 正輝 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30156608)
友澤 和夫 広島大学, 文学研究科, 教授 (40227640)
澤 宗則 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (40235453)
鍬塚 賢太郎 龍谷大学, 経営学部, 准教授 (40346466)
溝口 常俊 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50144100)
由井 義通 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80243525)
土屋 純 宮城学院女子大学, 学芸学部, 准教授 (80345868)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | インド / 経済発展 / 大都市 / 産業集積 / メガ・リージョン / 社会変動 |
Research Abstract |
本研究は、現代インドの経済発展を促進し、その一方で地域格差問題をもたらしている空間構造の特質を、大都市を越えた広域集積地域としてのメガ・リージョンに焦点を当てて考察するものである。主たる検討課題は、インドのメガ・リージョンは、①どのように形成され、存在しているのか、②どのような内部構造をもち、地域の経済社会変動(発展)とどのように関係しているか、③国レベルの経済発展においてどのような役割を果たしているか、④グローバルな変動とどのように結びついているか、である。 24年度においては、下記の2点について調査研究を行った。① インドにおけるメガ・リージョンの形成に関する基礎的考察、GISによる空間的パターンの把握・分析、② デリー大都市圏において現地調査の実施 ①については、岡橋(2012)に引き続きインドの空間構造について方法論的検討を行い、またメガ・リージョンについてGISによる統計分析を進めた。 ②については、調査ビザを取得し、インドにおいて各メンバーによる約3週間の調査を実施した。大都市班は都市発展の実態と都市計画・政策を把握するために関連機関への聞き取り調査と資料収集を行った。その結果、急速な都市発展における土地収用政策の重要性が明らかとなった。農村班は、都市化・開発の影響にともなう社会経済的変化を見るべく、2003年に調査した同じ村での追跡調査を行った。村の農地のほとんどが経済特区による開発予定地になり、農地の買収を通じて、その影響が住民に与えた影響が大きいことが判明した。産業集積班では、自動車産業、アパレル産業、ショッピングモールについてはデリー大都市圏で、IT産業はチャンディーガル大都市圏において実態調査を行い、その急速な集積の発展とその特徴を明らかにすることができた。 研究の成果は、主に現代インド地域研究の広大拠点の研究集会において随時報告した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
24年度の目的であったデリー大都市圏での調査は、インド政府から円滑に調査ビザが発給されたこともあり、概ね順調に推移した。特に、農村調査では2003年に調査した同じ村での世帯レベルの追跡調査を行うことによって、この間の変化を詳細に把握することが出来た。その他の、都市発展、産業集積についても、担当している研究者の計画通り、調査が進められた。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り、今年度もインドでの調査を推進する。今年の新たな課題は、本研究の成果の国際的な発信であり、その場として国際地理学連合の京都会議を予定している。本科学研究費のテーマに関わるセッションを独自に設けており、研究分担者が成果の報告を行うとともに、海外の研究者を招き討議する。この会議を経て、さらに研究成果を論文として国際的に発信することに努めたい。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 花書院2012
Author(s)
溝口常俊(編)
Total Pages
283
Publisher
『歴史と環境-歴史地理学の可能性を探る-』
-