2013 Fiscal Year Annual Research Report
現代インドにおけるメガ・リージョンの形成・発展と経済社会変動に関する研究
Project/Area Number |
23251020
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡橋 秀典 広島大学, 文学研究科, 教授 (00150540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 日出樹 松山東雲女子大学, 人文科学部, 教授 (00309717)
梅田 克樹 千葉大学, 教育学部, 准教授 (20344533)
日野 正輝 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30156608)
友澤 和夫 広島大学, 文学研究科, 教授 (40227640)
澤 宗則 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (40235453)
鍬塚 賢太郎 龍谷大学, 経営学部, 准教授 (40346466)
溝口 常俊 名古屋大学, 環境学研究科, 名誉教授 (50144100)
由井 義通 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80243525)
土屋 純 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (80345868)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | インド / 経済発展 / 大都市 / メガリージョン / 産業集積 / 社会変動 / 郊外地域 |
Research Abstract |
本研究は、現代インドの経済発展を促進し、その一方で地域格差問題をもたらしている空間構造の特質を、大都市を越えた広域集積地域としてのメガ・リージョンに焦点を当てて考察するものである。 平成25年度は、主に下記の2点についての調査研究と研究成果の発表を行った。 ①インドにおけるメガ・リージョンの空間的パターンの把握・分析。引き続きインドの空間構造について方法論的検討を行い、またメガ・リージョンについてGISによる分析を進めた。 ②デリー大都市圏における実態調査の継続的な実施。インドにおいて各メンバーによる調査を実施した。大都市班は各自のテーマについて調査を継続するとともに、アーバンビレッジの実態を把握するため新たに居住世帯の調査を行った。その結果、インドの都市における農村との溶融性が明らかとなった。農村班は、都市開発の影響にともなう社会経済的変化を見るべく、村での追跡調査を行った。村の農地の買収が住民に与えた影響が大きいことが判明した。産業集積班では、自動車産業、アパレル産業、ショッピングモールについてはデリー大都市圏で実態調査を行うとともに、大都市内部の小規模工業について新たに調査を行い、その特徴を明らかにすることができた。 研究の成果は、8月の国際地理学連合の京都会議において独自のセッションEmerging mega-regions in contemporary Indiaを設け延べ10名が発表した。これには外国人研究者2名も招へいし研究交流と研究の深化に大きな成果があった。このほかに、現代インド地域研究の広大拠点の研究集会においても随時報告を行い討議した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
25年度には、国際地理学会京都会議が開催され、本科研においても代表者の岡橋をオーガナイザーとして独自のセッションを申請し許可された。そのため、研究成果の国際的発信は当初の予想以上に早く進んだ。また、研究分担者の多くが関わる人間文化研究機構の現代インド地域研究においても、これまでの成果を叢書の形で刊行することにしており、これをめざした研究集会が活発に行われた。これも本科研の関係者が成果のとりまとめを予定以上に進める要因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度であるので、昨年以上に成果のとりまとめと議論に力点を置きたい。本研究のテーマであるインドのメガ・リージョンについて得られた結果を取りまとめ、日本地理学会等で学会発表を行う。昨年の国際地理学会に続いて、国際的な成果発表を行う。インドにおいて人間文化研究機構の地域研究推進事業による国際シンポジウムに出席するとともに、広島大学で国際ワークショップを開催し、本研究の成果を英語で発表する。これらの検討をふまえて、英語による論文の公表を進める。さらに、日本語による著作として「現代インドのメガ・リージョン」を公にする準備的作業に入りたい。
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Research Products
(32 results)