2014 Fiscal Year Annual Research Report
太平洋島嶼部におけるマイノリティと主流社会の共存に関する人類学的研究
Project/Area Number |
23251021
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
風間 計博 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (70323219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 栄二郎 島根大学, 法文学部, 准教授 (10533284)
飯高 伸五 高知県立大学, 文化学部, 講師 (10612567)
桑原 牧子 金城学院大学, 文学部, 准教授 (20454332)
倉田 誠 東京医科大学, 医学部, 講師 (30585344)
安井 眞奈美 天理大学, 文学部, 教授 (40309513)
市川 哲 立教大学, 観光学部, 助教 (40435540)
丹羽 典生 国立民族学博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (60510146)
柄木田 康之 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (80204650)
深山 直子 東京経済大学, コミュニケーション学部, 准教授 (90588451)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 文化人類学 / マイノリティ / 共存 / 移民 / エスニシティ / 障害者 / ジェンダー / 太平洋島嶼部 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、太平洋島嶼部における多様なマイノリティと主流社会との相互関係を追究し、その特徴を明らかにしたうえで、共存に関わる在地論理を明確化することを目的とする。そのため、ポリネシア・メラネシア・ミクロネシアの広範な地域において、それぞれの分担者が集中的な実地調査を行い、民族誌資料および文献資料を収集して分析・考察を行うことになる。 最終年度であるため、代表者・分担者は、これまでに蓄積してきた収集資料を吟味したうえで、不足している情報を補足すべく、個別の実地調査を行った。そして、調査期間中に収集した民族誌資料を包括的に整理・分析した。さらに、文献研究によって得た理論的課題と民族誌資料の分析とを突き合わせて、総合的に考察を行った。代表者・分担者は、成果の一部を論文や著書により公表し、学会等で口頭発表を行った。年度末に研究会を延べ5日間開催し、代表者・分担者全員が発表して研究成果を相互に批判・検討した。 研究成果を最終的にまとめた論集では、太平洋島嶼部において、いかに集団的な他者が形成されて排除の対象となりうるのか、逆に集団的な自己が他者を取り込んでいくのか、あるいは両者の差異と共存状態が維持されるのかについて、民族誌資料に基づいて考察する。主流社会とマイノリティとの共存可能性について、西欧近代的論理への単純な反発や対抗的言説の形成を目指すのではなく、それを乗り越える代替論理を追究する。グローバル化した現代世界のなかで、移民や先住民の連携と分離、混血性をめぐる言説や実践、障害者概念の生成、性的少数者の出現、観光開発と老人、女性団体の活動等、多様な事例を俎上に載せて議論する。そして、西欧近代的論理とは異質な人間像に基づく、共存論理と実践を明示する。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(29 results)