2015 Fiscal Year Annual Research Report
養菌性キクイムシが媒介する樹木萎凋病の国際的なリスク評価に必要な基礎データの収集
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23255011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鎌田 直人 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (90303255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 秀章 国立研究開発法人森林総合研究所, 九州支所, 主任研究員 (10353682)
升屋 勇人 国立研究開発法人森林総合研究所, 東北支所, チーム長 (70391183)
楠本 大 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 講師 (80540608)
平尾 聡秀 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 講師 (90598210)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | キクイムシ / 共生菌 / 樹木萎凋病 / 発生リスク / 群集 |
Outline of Annual Research Achievements |
タイ国チェンマイにおいて2015年7月、11月、2016年3月、7月に、インド国アルナチャル州、マニプール州において2016年11月に採集を行った。 タイでは、標高約1400mに位置するチェンマイ大学高地農場の森林内2地点と果樹園横の林縁部2地点に、12目(order)から選んだ各目1種の植物の太枝をベイトとして約8週間設置した。また、エタノールを誘引剤、プロピレングリコールを保存剤として用いたトラップを各地点に3基設置した。ベイト枝からは約60種、エタノールトラップでもほぼ同数のキクイムシ類が採集された。採集されたキクイムシ類は形態種にソーティングの後、元チェンマイ大学准教授のRoger Beaver博士に同定を依頼した。約9割の形態種が同定済みである。これらのサンプルからDNAを抽出し、系統解析をおこなった。また、ベイトに使った樹種の系統距離とキクイムシ群集の関係を解析した。その結果、樹木の系統関係と群衆の類似度には負の関係が認められたが、関係は有意ではなく、日本の冷温帯(秩父)で調査した結果よりも関係が弱かった。 インドでは、ベイト調査を行うための予備調査として、現地のナラ・カシ林での採集を行った。カシノナガキクイムシを捕獲し、日本海型・太平洋型と外部形態・内部形態(貯精嚢)による比較を行った。その結果、従来の日本海型・太平洋型と異なる第3のタイプの存在が示唆された。インドのカシノナガキムイムシは、Beasonによって別種として記載されていたが、シノニムとして扱われてきた経緯があるため、今後は、元の学名に戻すことも検討されるべきである。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Tracing the origin of a cryptic invader: phylogeography of the Euwallacea fornicatus (Coleoptera: Curculionidae: Scolytinae) species complex2017
Author(s)
Stouthamer R, Rugman-Jones P, Thu PQ, Eskalen A, Thibault T, Hulcr J, Wang LJ, Jordal BH, Chen CY, Cooperband M, Lin CS, Kamata N, Lu SS, Masuya H, Mendel Z, Rabaglia R, Sanguansub S, Shih HH, Sittichaya W, Zong S
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Journal Title
Agricultural and Forest Entomology
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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