2011 Fiscal Year Annual Research Report
UV-LED励起蛍光法と代謝酵素を組合せた、超高感度な蛍光式匂い成分モニタリング
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23300068
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
三林 浩二 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (40307236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 寛之 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 講師 (70329118)
荒川 貴博 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (50409637)
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Keywords | UV-LED / 代謝酵素 / 蛍光法 / 匂い / 揮発成分 / 電子受容体 / 高感度 / 選択性 |
Research Abstract |
本課題の目的は、匂い情報つまり揮発性化学情報について、匂い成分の認識素子として生体触媒である酵素群を用い、その電子受容体の蛍光特性の変化を調べ、高感度に匂い成分を計測可能なセンサシステムを構築することである。H23年度にはまず励起光源系の設計を行い、小型かつ光学安定性に優れたUV-LEDにバンドパスフィルターを組み込むことで、蛍光物質に対するピーク波長のズレを補正した。またこれに伴う光強度の低下を抑えるために、多連装式のUV-LED光源システムを組み込み、励起光源としての光強度を増大させた。さらに多連装光源での励起を効率的に行い、蛍光へと誘導するために、蛍光検出用の光ファイバ(1軸)を中心とし、周辺に6軸の光ファイバを配した7軸の光ファイバを導入した。加えて、蛍光ファイバ側から光検出器(光電子増倍管)への間にも蛍光を効率的に計測するため、バンドパスフィルターを設置し、ノイズの低減を図った。構築したシステムを用いてこれまでにアルデヒド脱水素酵素を認識素子として用いて、アルデヒド化合物をその電子受容体である酸化型NADより生じる、蛍光特性を有する還元型NADH(励起波長340nm)をピーク波長335nmのUV-LEDを用いることで、溶液系にて検出することに成功した。次にアルデヒド化合物の一つであるアセトアルデヒドについて、溶液中にて蛍光出力の変化を調べたところ、溶液濃度に伴う出力増加が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光学系を導入&改良することでシステムを構築し成果を得たものの、他の成分測定系への対応が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
光学系及び酵素反応系を再検討して、他成分への対応を進める。
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