2011 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル社会に対応する英語で行う早期科学教育プログラムの開発
Project/Area Number |
23300280
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
加藤 徹也 千葉大学, 教育学部, 教授 (00224519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 純 千葉大学, 教育学部, 准教授 (30252886)
中澤 潤 千葉大学, 教育学部, 教授 (40127676)
杉田 克生 千葉大学, 教育学部, 教授 (40211304)
山下 修一 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10272296)
HORNE Beverley 千葉大学, 教育学部, 准教授 (80595786)
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Keywords | 科学教育 / 英語による科学実験 / 中・高生向け実験講座 / パーソナルディスクラボ / グローバル社会 / 物理実験 / 生命科学実験 |
Research Abstract |
本研究では、中・高校生の中から選抜した理系エリート「出る杭人材」(自主的に研究活動を推進する人材)を対象とした英語で行う科学教育プログラムを開発することをが目的である。初年度である本年はまず、実験を中心とした科学教育の国外との比較として、・改革の速度が早いことで知られるシンガポールの理数教育事情を調査し、国立教育研究所(NIE)や国立シンガポール大学附属理数中学校・高等学校(NUS High School)を訪問し、また教科書を分析して、プログラム開発の基礎研究を行った。さらに、ヨーロッパを中心に非ネイティブ教師が教科内容と語学を組み合わせて教える取り組みとして知られるCLIL(内容教科統合型学習)の視点を取り込むべく、その方法論を調べてプログラム開発のためのひな型を作成した。 実験講座としては千葉大学教育学部サイエンススタジオCHIBA(未来の科学者養成講座)の生徒募集にのっとって、中学生・高校生向け実験講座「英語で行う科学と実験」と題してパーソナルディスクラボを持ちいた4回の実験講座(内容は物理2回、生命科学2回)を開催した。のべ25名の参加生徒に対し、実験支援のTA(学部・大学院日本人学生のべ14名)や講師(学部教員のべ4名)のほか、英語支援のTA(留学生のべ13名)が参加する体制で行った。実施はすべて英語で行ったが、生徒の感想によれば特に支障はないことが分かった。各回には予習教材として、関連する英文や実験作業に目を通し、発音に慣れてもらうためにビデオクリップを用意して提供したことは好評であった。実施時には英語を使ったコミュニケーションを取り入れるため実験時間を調整したり、教材では英語表現のレベルを合わせるのに苦労があるが、生徒たちの反応には、科学と言語の同時の刺激がたいへん有効であるということが示唆されていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
英語で行う科学実験プロブラムを作成、試行した。生徒に対する影響度の評価はまだ難しいが、海外の研究者によるサポートを得て、おおまかに評価してもらい、進めるべき方向性が問題ないことを確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
生徒に対する影響度の評価がしやすい形で実施できるような実施体制を検討する必要がある。対策としては、特定の学校(千葉大学教育学部附属中学校など)で固定された生徒を対象として短時間・多数回の実施を行うとともに、通常の実施とも比較する。
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