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2012 Fiscal Year Annual Research Report

耐久性に優れた楮紙の製造方法の開発

Research Project

Project/Area Number 23300323
Research InstitutionTokyo National University of Fine Arts and Music

Principal Investigator

稲葉 政満  東京芸術大学, 美術研究科, 教授 (50135183)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 半田 昌規  東京芸術大学, 美術研究科, 講師 (20538764)
江前 敏晴  筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (40203640)
Project Period (FY) 2011-11-18 – 2014-03-31
Keywords長寿命化 / 実用強度 / 楮紙
Research Abstract

薄くて強靱で、保存性も高い楮紙は世界中の紙文化財の保存修理になくてはならない資材となっている。 よって、より安心な高品質の楮紙を世界に送り出すことは、我が国の使命である。しかし、市販の楮紙の品質には大きなばらつきがあり、その耐久性や保存性にも大きな違いがある。本研究では、材料の生産者・修復家・材料研究者の3者が共同することで、より保存性が高く、機械的強度に優れた楮紙はどのように生産すれば良いかを明らかにすることを目的としている。
研究モデルとしては、代表的な楮紙の一つである「薄美濃紙」を取り上げ、以下の楮紙製造を行った。実験1:(A)ソーダ灰(炭酸ナトリウム)を用いて煮熟するが、煮熟程度を標準的な場合とその前後の添加量でも行い3種調製。(B)叩解処理後、標準的煮熟試料の一部を袋洗いし、非繊維物を除いた試料も調製。(C)標準的な煮熟試料に炭酸カルシウム粉末や江戸時代に良く行われていた米粉を填料として加えた試料を調製。実験2:(D)紙漉を美濃の通常の十文字漉で調製。(E)縦より主体で漉いて調製。(F)初心者による通常の十文字漉で調製。(G)故古田氏(薄美濃製作の名人)抄造の紙を入手。
また、セルロースの重合度測定のためのサイズ排除クロマトグラフ装置を導入し、測定スキームを確立した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

紙製造を担当した長谷川工房で職員が退職したことで、紙製造に遅れがでたため、紙の劣化試験の開始が遅れた。ただし、2回目の紙製造に関しては数量を多少減らしたが、ほぼ予定の時期に納品された。

Strategy for Future Research Activity

劣化試験などでは遅れを取り戻すべく努力している。染色試験は紙試料が昨年度末までにそろったので、予定通り5月に試験を行うこととなった。そのため、今後はほぼ予定通り研究を進められると考えている。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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