2013 Fiscal Year Annual Research Report
標的タンパク及び糖鎖を光分解する生体機能分子の創製と細胞機能制御への応用
Project/Area Number |
23310153
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
戸嶋 一敦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60217502)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 生体機能分子 / 糖鎖 / 光分解 / KDO / LPS / ボロン酸 / アントラキノン / マクロファージ |
Research Abstract |
「標的タンパク及び糖鎖を光分解する生体機能分子の創製と細胞機能制御への応用」と題した本研究課題の三年目として、疾病関連糖鎖を選択的に光分解する新たな生体機能分子を創製した。グラム陰性菌の細胞壁に含まれる糖脂質LPSは、敗血症性ショックなどの重篤な病態を引き起こす原因物質であるが、これまでに、LPSの内毒素活性を阻害する敗血症治療薬は開発されていない。そこで本研究では、特定波長の光照射下、LPSを選択的に光分解することで内毒素活性の発現を阻害する新たな生体機能分子の創製を行った。すなわち、LPS内にのみ存在するKDO(2-ケト-3-デオキシオクツロン酸)糖鎖に着目し、KDOは、7,8位にある鎖状のジオールを有しているため、芳香族ボロン酸と強く結合できると予測した。そこで、LPSの認識部位には芳香族ボロン酸を選択し、これに、光感受性分子であるアントラキノンを連結させたハイブリッド分子をデザイン、合成した。さらに、本ハイブリッド分子の結合能をARS assayで評価した結果、KDO糖鎖に選択的に結合することを見出した。また、本ハイブリッド分子が、光照射下、KDO糖鎖およびLPSを分解することを見出した。さらに光分解後のLPSをマクロファージ(RAW264.7細胞)に作用させた場合、マクロファージの活性化が抑制されることをGriess assay及びWestern blotting法により明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)