2013 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ保守主義レジームの成立・展開とグローバル化の関連をめぐる総合的研究
Project/Area Number |
23310175
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Research Institution | Hokkai School of Commerce |
Principal Investigator |
古矢 旬 北海商科大学, 商学部, 教授 (90091488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 文明 東京大学, 大学院法学政治学研究科, 教授 (00126046)
大津留 智恵子 関西大学, 法学部, 教授 (20194219)
西崎 文子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60237691)
小檜山 ルイ 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (70186782)
酒井 啓子 千葉大学, 法経学部, 教授 (40401442)
宮田 智之 (近藤 智之) 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (00596843)
尾崎 一郎 北海道大学, 大学院法学研究科, 教授 (00233510)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 保守化 / グローバル化 / 対テロ戦争 / アフガニスタン戦争 / イラク戦争 / リーマン・ショック / 新自由主義 / バラク・オバマ |
Research Abstract |
本研究は、1980年代以降のアメリカ政治が生み出した新しい公共政策のパターン(本研究ではそれを「保守主義レジーム」と呼ぶ)の起源・展開・現状の解析に努めてきた。最終年度に当たる本年度は、共同研究も、また各分担者の個別研究も、研究成果の取り纏めと公表に力点を置き、分担者それぞれが分担課題について論文を執筆し、多くの研究会、セミナー等で研究報告を行った。 研究成果一覧に明らかなように、本年度の研究の眼目は、2009年以降のオバマ民主党政権の登場が保守主義レジームに与えた影響、効果の把握に置かれた。この時期、保守主義レジームは、一方でティーパーティの台頭による保守主義イデオロギーの分極化、他方ではオバマの追究する新しいリベラリズムの攻勢という二つの政治的要因によって動揺し、大きな曲がり角を迎えた。しかしながら、2014年の中間選挙を前に、政策体系の方向性についても政党政治の動向についても、いまだ新たなリベラル・レジームが保守主義レジームに取って代わったとはいえないのが現状である。本共同研究の暫定的な結論は、今アメリカ政治は、保守主義レジームの衰退と動揺に伴う混乱期にあり、その最終的な帰趨は、中間選挙および2016年大統領選挙の結果をまって、はじめて明確になるであろうというものである。 こうしたアメリカ政治の混乱は、同時にアメリカの国際的リーダーシップの衰弱を招いている。本年度のいくつかの研究成果が、明らかにするようにシリアをはじめとする中東政治の混迷、ウクライナに典型的に現れた新たな米ロ対立の兆し、東アジアにおける中国の安全保障政策の積極化などは、いずれもオバマ政権の対外指針の不明確さに由来するところ少なくない。アメリカが、保守主義レジームの動揺から脱却していないという事情が、国際政治の混乱に拍車をかけているというのが、本研究のもう一つの暫定的結論である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(37 results)