2011 Fiscal Year Annual Research Report
9.11後のパキスタンにおける権力構造の変化に関する複合的研究
Project/Area Number |
23310182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山根 聡 大阪大学, 世界言語研究センター, 教授 (80283836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 崇子 専修大学, 法学部, 教授 (20119431)
松村 耕光 大阪大学, 世界言語研究センター, 教授 (60157352)
黒崎 卓 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90293159)
井上 あえか 就実大学, 人文科学部, 教授 (30388988)
小田 尚也 立命館大学, 政策科学部, 教授 (30436662)
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Keywords | パキスタン / 南アジア / 国際関係 / 経済学 / ウルドゥー文学 / 対テロ戦争 |
Research Abstract |
本研究課題は、9.11以降のパキスタンにおける権力構造の変容に関する研究を政治学、歴史学、経済学、文学など諸側面から検討するものである。初年度である平成23年度は、この課題についてそれぞれが資料収集を行った。その成果は、研究代表者の「対テロ戦争がもたらした変容」(『現代思想』)、「パキスタン情勢をめぐる国際関係の変化」(『国際情勢紀要』)、「対テロ戦争によるパキスタンにおける社会変容」(『現代インド研究』)、広瀬崇子の「印パ対立の様相とテロ問題」(『政治学の諸問題』)等にすでに成果の一部として公刊された。さらに、24年2月にはパキスタンに出張し、首都イスラーマーバードのCOMSATS大学に赴き、ここで「Pakistani Studies in Japan」と題する英語による国際セミナーを開催した。このセミナーでは、わが国におけるパキスタン研究の先行研究を概観し、日本人研究者が政治、国際関係、歴史学、経済学、文学等の分野でいかなる問題意識を持ち、その成果を発表してきたかを報告した。また、広瀬と小田はこのセミナー後にラーホール経営大学でも同様のセミナーを開催した。こうしてパキスタンの研究者や学生と交流し、本プロジェクトの概要を報告できたことは、次年度以降の研究の発展に大きく貢献するものであった。なお、本セミナー開催にあたっては、在パキスタン日本国大使館の多大なる協力を得ることができ、セミナー後には駐パ日本国大使公邸で意見交換を行い、今後もこのような学術交流を進めていくことについて話し合うことができた。 こうして、本研究課題は、初年度でありながら予想以上の成果を挙げることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度は資料収集での出張を計画していたが、資料収集のみならず、国際セミナーを開催することができた上に、本課題に関連する論文等を査読有の研究雑誌等に掲載できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、研究の更なる進展のために資料収集、情報収集を行い、中間的な報告を研究会の形で実施する。また、国内外のパキスタン研究者、南アジア研究者との意見交換を行うことで、研究の精度を高める。
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Research Products
(38 results)