2013 Fiscal Year Annual Research Report
9.11後のパキスタンにおける権力構造の変化に関する複合的研究
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23310182
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山根 聡 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (80283836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 崇子 専修大学, 法学部, 教授 (20119431)
井上 あえか 就実大学, 人文科学部, 教授 (30388988)
小田 尚也 立命館大学, 政策科学部, 教授 (30436662)
松村 耕光 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (60157352)
黒崎 卓 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90293159)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地域研究 / パキスタン / 文学 / 経済学 / 国際関係論 / 東洋史学 / 南アジア |
Research Abstract |
平成25年度は、当初計画では、5月に実施されたパキスタン総選挙に関する調査および分析を行うことが挙げられていたが、これに関し、山根及び黒崎が日本政府の選挙監視団員として出張し、その成果を、山根は平成25年6月に開催された中東情勢調査会で報告し、その内容をまとめて『国際情勢紀要』に発表したほか、山根と黒崎は、平成26年1月に京都大学で開催された「南アジアとイスラーム」研究会において、パキスタン総選挙を総括した研究報告を行った。また、研究計画通り、平成26年2月20日にパキスタン・ムルターン市のバハーウッディーン・ザカリヤー大学経済学部講堂にて"Pakistani Studies in Japan"を主催し、研究代表者および分担者がそれぞれの研究成果を発表した。参加者は日本人研究者10名、日本人留学生等10名のほか、パキスタン人研究者や大学院生を含め総勢150名ほどとなり、盛会となった。当日の模様は現地新聞等に報じられ、わが国におけるパキスタン研究の最新の状況について周知することができた。 また、研究代表者は、平成25年11月にパキスタンのラーホール経営大学で実施された「国際イスラーム会議」においても、パキスタンのイスラーム復興思想家マウドゥーディーに関する研究発表を英語で行い、現地研究者らとの意見交換を深めることができた。このほかにも、各分担者は、本プロジェクトに関連した論文や著書の刊行に加えて、研究発表を行い、年度計画の目的を順調に達成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通り、9.11後のパキスタン情勢に関し、各研究分担者がそれぞれの成果を、各分野の優れた雑誌等に発表することができた。また、計画通り、パキスタンのバハーウッディーン・ザカリヤー大学で研究代表者および分担者によるセミナーを開催し、研究発表を行うことができた。これにより、パキスタン人研究者や学生との交流をさらに進めることができた。また、今般は、東京外国語大学、和光大学、大阪大学等のインド研究者も同行し、本セミナーに参加したことは、わが国の南アジア研究において、「南アジア=インド」というイメージが強いなかで、パキスタン研究の最前線を共有できたことは、わが国の南アジア研究に広がりをもたらすことができたと確信している。また、本研究計画の大きな課題となっていた平成25年5月実施のパキスタン総選挙に際し、代表者と分担者が日本政府の選挙監視団員として出張し、調査・分析を行ったことは、本プロジェクトの最終年度である平成26年度の研究総括に大きく貢献するものである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、本研究計画の最終年度に該当するため、最終報告書作成に取り掛かる。そこでは、9.11後のパキスタン情勢における変容について、各研究分野における研究成果を総括したうえで、総論としてパキスタン情勢を考察したうえで、9.11が同国およびその社会にもたらした影響をまとめる。この作業のために、本研究計画に関連した研究会および研究打ち合わせを実施する上で、資料収集、出張等を実施する。最終報告書は年度末までに作成するが、できるだけ早いうちに公刊して社会還元できるように努めていきたい。なお、中東情勢研究会等の場で、その成果を発表することで、最終成果をより精確なものにしていく。
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Research Products
(35 results)
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[Book] 上級ウルドゥー語読本2014
Author(s)
山根聡、松村耕光、北田信(共編)
Total Pages
420(3-13, 84-133,146-194,246-314,317-378, 407-420)
Publisher
渓水社
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