2014 Fiscal Year Annual Research Report
9.11後のパキスタンにおける権力構造の変化に関する複合的研究
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23310182
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山根 聡 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (80283836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 崇子 専修大学, 法学部, 教授 (20119431)
井上 あえか 就実大学, 人文科学部, 教授 (30388988)
小田 尚也 立命館大学, 政策科学部, 教授 (30436662)
黒崎 卓 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90293159)
松村 耕光 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 教授 (60157352)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 地域研究 / パキスタン / イスラーム / インド / 南アジア / 対テロ戦争 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の最終年度として、分担者各自が所属する学会等で研究発表を行った。山根は9.11後のパキスタンの民主化における重要なアクターとして軍、イスラーム、メディアの役割を分析した論文を『現代インド研究』(査読有)に発表し、『アジア経済』(査読有)にも「対テロ戦争の前線国パキスタンの社会変容」を投稿した。この論文は近日公刊予定である。黒崎は9.11後2度目となったパキスタン総選挙での投票者動員を分析した論文を『経済研究』(査読有)に発表した。広瀬は隣国インドの新政権に関する論文で9.11以降の南アジア情勢について論じた。井上は印パ関係の懸案であるカシュミール問題に関する論文を『アジア太平洋研究』に発表し、比較政治学会では「パキスタン民主化における司法の役割」、日本南アジア学会ではパキスタン総選挙を総括する報告を行った。松村はムスリム近代化の象徴的存在、サイイド・アフマド・ハーンに関する論文(査読有)と、パキスタンの建国詩人ムハンマド・イクバールの作品の翻訳を発表しひた。さらに小田は、隣国インドに関する論文をPalgrave-Macmillanから2冊刊行するなど、それぞれの分野について、パキスタン社会を総括する研究報告を行った。 これに関連して、9.11以降、特に2010年ごろからパキスタンで懸案となっている南パンジャーブのサラーイキー民族運動に関し、同運動の中心拠点であるムルターンのバハーウッディーン・ザカリヤー大学の研究者を2014年11月に招聘し、大阪大学で研究会を開催するとともに、これまでの本研究の成果について助言を得た。 現在、本研究の社会還元として、明石書店から広瀬、小田、山根の共同編集によるパキスタンの現状に関する書籍の刊行に向けて協議中であり、本研究の成果刊行を準備中であり、総じて、9.11以降のパキスタン情勢を多角的に照射する研究を終えることができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(30 results)