2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23320018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
井上 順孝 國學院大學, 神道文化学部, 教授 (80011386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 正彦 天理大学, 人間学部, 教授 (00309519)
小田 淑子 関西大学, 文学部, 教授 (80169317)
木村 敏明 東北大学, 文学研究科, 准教授 (80322923)
土井 健司 関西学院大学, 神学部, 教授 (70242998)
櫻井 義秀 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50196135)
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Keywords | 宗教文化教育 / 宗教社会学 / オンライン教材 / 現代宗教 / 宗教史 |
Research Abstract |
(1)宗教文化教育の教材に関する文献資料・データの収集:基本的文献、DVD等を収集し、その目録を作成した。 (2)教材のウェブ公開に関する研究:世界遺産と宗教、映画と宗教文化に関するデータベースを作成し、オンラインで公開した。2011年11月12日には、第1回の宗教文化士の資格試験に際し、各会場で受験生に宗教文化についてどのような学習を行ったか等のアンケート調査を行った。11月23日、12月4日には、研究会を開催し、その調査結果の検討を行った。インターネットを利用して学習する学生が多く、HPを活用した教材の発信の必要性が確認された。 (3)国外における教材調査:2011年10月16日(日)に、国際研究フォーラム「デジタル映像時代の宗教文化教育-開かれたネットワークによる取り組み」を国学院大学日本文化研究所と共催で開催し、国外における宗教文化教育の教材に関する情報を得た。今回はイギリスにおける宗教文化教育の教材のうち、日本の宗教文化を紹介する教材の現状についての報告を得た。ニュージーランドでは、遠隔地の学生向けのE-Learningの授業が増えており、そのバックアップ体制の整備が進んでいるという報告も得た。 (4)研究会の開催:2012年2月26日に、研究分担者、連携研究者とともに天理教の月次祭と教団本部、天理参考館を見学し、教材研究、授業実践の参考とした。午後には「宗教文化教育の教材研究会」を開催し、3人の発表者が宗教文化教育の教材の利用等に関する発表を行い、これをもとに参加者で討議を行った。宗教社会学の授業運営、学生の宗教調査、宗教文化の授業におけるデジタルメディアの利用などをテーマに討議をし、教員間の情報共有の必要性の確認されるとともに、ステレオタイプ化などデジタルメディアを利用する上での注意点や、学生のみで調査を行う上での留意点などが明らかにされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基本的な資料の収集とその分析、オンライン公開は予定通り行われた。とくにデータベースのオンライン公開は、当初予定したものより充実した内容となっている。研究会も実態調査を兼ねて実施され、きわめて充実した内容であった。国外の状況については、国外の研究者から情報を得ることができたが、現地調査がやや不十分であった。
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Strategy for Future Research Activity |
宗教文化教育の教材の収集と分析、さらに独自のデータベースの構築は、いわば研究の基礎作業であり、時間がかかるものであるが、なるべく多くの教員が利用しやすい形でオンライン公開をすることを目指している。また研究会は科研のメンバーのみならず、関心をもつ多くの大学教員に呼びかけている。メンバーは20人から30人に達しているが、さらに広がりをもたせたいと考えている。国際的なネットワークについては、フォーラムの開催とともに、オンラインでの意見交換をさらに進める予定である。
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