2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23320027
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
井上 克人 関西大学, 文学部, 教授 (30184740)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陶 徳民 関西大学, 文学部, 教授 (40288791)
西本 昌弘 関西大学, 文学部, 教授 (00192691)
長谷部 剛 関西大学, 文学部, 教授 (50308152)
|
Keywords | 内藤湖南 |
Research Abstract |
関西大学図書館所蔵内藤文庫の書簡・手稿・手批などの調査・整理を行った。関西大学の専任教員である、陶徳民・井上克人・西本昌弘・長谷部剛が学内の資料について、以下の分野に従って研究対象として活用できる重要資料をピックアップして考証した。[1]文化交渉史・比較文明論(陶徳民)、[2]日中人物交流史(西本昌弘)、[3]近代日本思想史(井上克人)、[4]東洋文献学(長谷部剛)。 さらに、海外研究協力者5名を関西大学に招聘し、この5名はそれぞれ上記の[1]~[4]について、内藤文庫内の研究資料の分析に従事した。Joshua A.Fogelは[1]に、銭婉約は[2]、劉岳兵・劉雨珍は[3]、盧盛江は[4]を担当した。 この初年度の研究活動の結果、これまで目録が作られただけで実質的に未解読であった内藤文庫内の研究資料について、具体的な調査・解読の端緒が付けられ、優先的にデジタル・アーカイブズ化すべき資料のリストアップを行った。リストアップ作業によって、内藤湖南の中国理解・アジア史研究・宗教研究がどのような過程を経て形成され、いかに展開していったのかを、共同研究のネットワークを構築して究明する研究体制を構築した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究初年度に海外研究分担者5名全員を招聘し、内藤文庫内の研究資料の分析に着手できたのは、本研究にとって大きな進展であった。しかし、交付申請書に明記した「デジタル・アーカイブズ化作業」については、本年度は行っておらず、その点では研究計画の遂行はやや遅れている。前者の大きな進展と後者の遅れを相殺して、「(2)おおむね順調に進展している。」と判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまで実質的に未解読であった内藤文庫内の研究資料について、優先的にデジタル・アーカイブズ化すべき資料のリストアップを行ったので、このリストに従って、内藤文庫デジタル・アーカイブズ化を進める。 さらに海外研究分担者を今年度も関西大学に招聘し、共同研究のネットワークの強化・拡大に努める。
|
Research Products
(32 results)