2014 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア(日・中・韓)の絵入り刊本成立と展開に関する総合研究
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23320058
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
入口 敦志 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (80243872)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 富二夫 ノースアジア大学, 法学部, 教授 (00110205)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 帝鑑図説 / 古版画 / 絵入刊本 / 国際情報交換 / 韓国 / 中国 / ベトナム |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに引き続き、アルバイト作業によるデータの入力作業を行った。これにより、累計約4000件のデータが蓄積された。分析に耐えうるだけのデータ量が集まってきたため、その情報について、分析・研究を推進した。また、データ採録に必要な工具書についても、特に中国や韓国で刊行されたものを中心に収集して備えた。 それらを利用した研究成果として、入口は以下のとおりシンポジウムでの発表、論文の執筆等を行った。 1.発表「摩耶夫人の夢―夢の形象―」(国際シンポジウム 韓・中・日古版画国際学術大会 於:韓国古版画博物館(原州、韓国)、平成26年5月24日)2.講演「『帝鑑図説』について」(連続講座「東アジア書誌学への招待」 於:学習院大学、平成27年3月9日)3.論文「日光東照宮正面唐門彫刻小考」『大日光』84号(平成26年6月刊、日光東照宮)pp34-43 4.共著『仮名草子集成』第52巻(平成26年9月刊、東京堂出版) 5.共著『仮名草子集成』第53巻(平成27年3月刊、東京堂出版) 金永昊氏の協力を得て、韓国における絵入刊本所蔵の状況等を精査し、資料等の収集を行った。また、国内においても、各所蔵機関での絵入刊本の調査等を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
特に海外の研究者との交流を通して、情報を収集した結果、当初予定していた中国・韓国を中心とした東アジアの絵入刊本のみならず、ベトナムなど東南アジア地域における絵入刊本の歴史的展開と資料の所蔵等が明らかにすることができた。これにより、当初研究課題としていた極東アジア地域から、更に広くアジアを蔽う規模の研究の展開の可能性が見えてきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成27年度は、10月に韓国古版画の展示会を開催するとともに、それに合わせて、東アジア絵入刊本に関するシンポジウムを開催し、研究成果を広く一般にも開示する予定である。 そのため、これまで収集した情報や文献、データ等の分析を行う。
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