2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23320077
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
千田 大介 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (70298107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 一夫 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (20383383)
上地 宏一 大東文化大学, 外国語学部, 講師 (20468721)
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
材木谷 敦 中央大学, 文学部, 教授 (70307172)
師 茂樹 花園大学, 文学部, 准教授 (70351294)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 中国古典戯曲 / XML / MediaWiki / 音韻 / 雑劇 / 明清伝奇 / 筆記小説 / データベース |
Research Abstract |
本年度は、初年度に作成された工程表に従って、研究を深化させるとともにデータベースの拡充に向けた作業を進めるとともに、年度末に研究の進捗状況・問題点など点検し工程表の修正を行った。 1.戯曲全文データの拡充 上半期において、新たに電子化する古典戯曲作品の選定を行い、明清伝奇・雑劇・散曲・『中国古典戯曲論著集成』・『中國古典戲曲序跋彙』・『韻學驪珠』など約500万字規模の文献を電子テキスト化した。また、前年度までに入力が完了しているデータの校訂・整形およびデータベースへの登録作業を進めるとともに、影印本に基づいて電子テキスト化したものについては翻刻作業を進めた。 2.音韻分析システムの改善・検証 研究分担者山下を中心に、初年度に電子テキスト化した『韻學驪珠』・『音韻輯要』の校正、および音韻テーブルへの整形・加工作業に着手した。工程表の見直し段階では、それら複数音韻テーブルへの対応とともに、音韻情報をウェブ上のみならず印刷状態でも表示されるようにシステムを改善する方針を定めた。 3.周辺資料全文データの構築 研究分担者材木谷を中心に文献の選定を行い、文学研究に直ちに応用が可能な『中国古典戯曲論著集成』・『中國古典戲曲序跋彙』をデジタル化した。また前年度に作成した電子テキストの校訂・整形作業を進めた。これと並行して、研究代表者千田・研究分担者山下を中心に清・焦循『劇説』の校注作成・翻訳作業を進めた。 4.データベースシステムの改善 データベースにおいてユニコード未定義漢字を表示・処理するシステムについて、具体的な未定義文字の例を抽出し、研究分担者・上地を中心に開発を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は昨年度に確立された研究基盤に則って順調に研究を発展させた。電子テキスト音構築については、『中国古典戯曲論著集成』・『馮夢龍全集』所収戯曲・『中國古典戲曲序跋彙編』・『太平樂府』・『陽春白雪』・『蒋士銓戲曲集』・『韻學驪珠』および排印本が出版されていない雑劇・伝記など、約500万字規模のデータを構築し、前年度に入力した文献と併せて、戯曲および近世文芸を研究する上で必要かつ十分なボリュームを確保している。システム開発面では解決すべき課題と問題点の洗い出しを進め、研究期間中に所期の目的を達成する目処がついた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、本年度末の段階で見直した研究工程表に従って研究を進める。データベースの拡充についてはこれまでの方針を踏襲し、戯曲作品および周辺資料のバランスを考慮しつつ進めていく。データベースの改善については、新たに定められた音韻表示システムの改修の方針に従い、次年度以降、具体的に表示方式の検討とシステム改修を進める。またユニコード未収録文字の表示についても、一定の目途がついたので、2013年度以降具体的な開発作業を進めるものとする。
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Research Products
(8 results)