2012 Fiscal Year Annual Research Report
EUの総合的研究/4つの視点から―ヨーロッパ・社会民主主義・福祉国家・平和主義
Project/Area Number |
23330034
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Research Institution | Seigakuin University |
Principal Investigator |
大木 雅夫 聖学院大学, その他の研究科, 教授 (10053563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 浩 聖学院大学, その他の研究科, 教授 (20015358)
田中 拓道 一橋大学, 社会(科)学研究科, 准教授 (20333586)
岡本 和彦 東京成徳大学, 人文学部, 准教授 (30365001)
廣瀬 真理子 東海大学, 教養学部, 教授 (50289948)
穴見 明 大東文化大学, 法学部, 教授 (70144102)
中村 健吾 大阪市立大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (70254373)
上原 史子 成蹊大学, その他部局等, 研究員 (70557602)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | EU / 民主主義 / 福祉国家 / 平和主義 / 政治思想 / 地域政策 / 社会保障 / 人権共同体 |
Research Abstract |
2012年度は2回研究メンバーによる研究会を開催した。 第1回は7月31日(火)17時30分~19時30分、聖学院本部新館第2会議室。ここでは、成蹊大学アジア太平洋研究センター客員研究員の上原史子氏の「3.11とEU・EU諸国の気候変動・エネルギー問題」というテーマでの報告を受け、その後討議をおこなった。3.11を経験した後の、原子力発電に対する世界中の意識、エネルギー不足という世界共通の課題、再生可能エネルギーとは何か、といったことが報告され、地続きのヨーロッパゆえの課題であり、世界平和へ向けての課題でもあることが討議された。 第2回は1月28日(月)17時00分~19時00分、聖学院本部新館第2会議室。ここでは、東海大学教養学部教授の廣瀬真理子氏の「大陸型福祉国家の変容―オランダの労働・家族・社会保障―」というテーマでの報告を受け、その後討議をおこなった。オランダでは、家族の変化が福祉国家の改革と対応していること、近年ではEU政策がめざす現代化に沿った家族政策がおこなわれていること等が報告され、ワーキングプアといった今後の問題も討論された。 また2012年度は、分担する主要国について現地調査がおこなわれた。穴見明はストックホルム、王立図書館および国立文書館にて、田中拓道はロンドン、British LibraryとLSE Libraryにて、廣瀬真理子はオランダ、ライデン市・ハーグ市・ユトレヒト市にて、岡本和彦はロンドン、LSEヨーロッパ研究書南東欧研究部およびLSE図書館と、セルビア共和国、ベオグラード大学哲学部史学科および国立ユーゴスラビア文書館にて、上原史子はオーストリアにて、資料の閲覧・筆写・複写等をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本におけるEU研究はアメリカ研究などとくらべていちじるしく遅れている。その理由は対象国が27カ国と多く、また各国毎の政治・経済・社会の研究はあってもEU問題を中心にした研究がほとんどない。こういう中で、われわれの研究グループは政治・法・経済・社会の専門研究者からなり、また田中浩を中心に10年近い研究会を続けてきている。2012年度は今研究の2年目であり、各自現地調査等をおこなったことで、約7割の目的が達成されたといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年度に入るので、研究をまとめて出版する準備をすすめる。
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Research Products
(11 results)