2011 Fiscal Year Annual Research Report
非営利組織の存続価値と存続能力に関する会計学的研究
Project/Area Number |
23330147
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
向山 敦夫 大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 教授 (50200241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宗岡 徹 関西大学, 会計専門職大学院, 教授 (10411505)
柴 健次 関西大学, 会計専門職大学院, 教授 (40154231)
森 美智代 熊本県立大学, 総合管理学部, 教授 (50220025)
小西 範幸 青山学院大学, 会計プロフェッション研究科, 教授 (80205434)
宮本 順二郎 帝塚山大学, 経営情報学部, 教授 (90121053)
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Keywords | 非営利組織 / 地方公共団体 / 医療法人 / 社会福祉法人 / 存続価値 |
Research Abstract |
本年度の研究計画は、準備段階として、各チームで問題意識の共有と各組織が抱えている基礎的な問題点の抽出をおこなうことであった。その目的の達成のために、日本経営分析学会第28回年次大会において、3つのチームを代表して向山・柴・小西の3名が報告をおこなった。それぞれのテーマは、「非営利組織の評価とKPI」・「非営利組織会計・政府会計・公会計の峻別と開示-「公」と「私」の会計研究序説-」・「非営利組織の財務諸表の体系と機能」であるが、そこでの質疑応答・討論を通じて、3つのチームの問題意識と問題点がより明確になった。 森はドイツにおける医療機関へのインタビューをおこない、国際比較に向けての準備を進めている。また、向山はスペインにおけるSR(Social Responsibility)研究のため、先進的研究をおこなっている大学を訪問し、ヨーロッパにおけるCSR事情について調査している。 11月25~26日にはほぼ全員で、地方自治体(瀬戸内市役所)・医療法人・社会福祉法人(特別会後老人ホーム)へのインタビューをおこない、各組織が抱えている問題点を抽出した。とくに、社会福祉法人は介護スタッフの定着率やキャリアアップの問題、第三者評価制度の有効性など、次年度に向けた問題点を確認することができた。同時に、田村・森による研究報告をおこなった。 2012年2月には非営利組織会計と社会福祉法人の第三者評価についての研究会を開催するとともに、次年度に向けた研究打ち合わせをおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共同して学会報告をおこない、各チームでの問題意識を共有化することができた。また、地方自治体・医療法人・社会福祉法人へのインタビューを通じて、各組織が抱える問題点を明らかにすることができた。各チームでの次年度以降の成果を期待することができ、初年度の成果としては、まずまずの滑り出してあると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、引き続き各チームでの問題意識をもとにして調査研究を進める。なかでも、非営利組織に関する情報ニーズに関するアンケート調査が研究の中心になる。また、非営利組織に関連する白書・資料・データ類を系統的に収集し、データベース化する予定である。 加えて、社会福祉法人を対象にしたアンケートを実施したいと考えている。財務情報に加えて、第三者評価や介護スタッフの問題について調査をおこないたい。また、営利組織が進出しつつある領域(例えば、介護・医療)における営利組織の視点を、非営利組織との比較において、調査したいと考えている。
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Research Products
(16 results)