2013 Fiscal Year Annual Research Report
日本におけるリテラシーの歴史的形成過程と「学び」の変容に関する実証的研究
Project/Area Number |
23330224
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
大戸 安弘 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (90160556)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 敦 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (00297756)
軽部 勝一郎 熊本学園大学, 経済学部, 准教授 (30441893)
天野 晴子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (50299905)
川村 肇 獨協大学, 国際言語文化学部, 教授 (60240892)
池田 雅則 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (60609783)
木村 政伸 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (70195379)
八鍬 友広 東北大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80212273)
鈴木 理恵 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (80216465)
太田 素子 和光大学, 現代人間学部, 教授 (80299867)
大間 敏行 成城大学, 共通教育研究センター, 非常勤講師 (00595390)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | リテラシー / 学び / 識字 / 自署 / テキスト |
Research Abstract |
5月18日および19日に日本女子大学家政学部において、今年度の第1回研究会を開催した。その第1部では、これまでのリテラシー研究の成果をまとめ出版するという年来の課題が最終段階に入っていることから、個々の執筆メンバーに求められる役割分担を確定するとともに、ほぼ完成に近い原稿を相互にチェックし、重複部分や用語についての調整を行った上で出版社に入稿することを確認した。その他に書名についても意見交換し、出版社との協議に入ることとなった。第2部では、各メンバーの研究の進捗状況を踏まえてこの1年間の活動計画について協議した。その概要は以下の通り。(1)活動が3年目であることから共同での資料調査よりも個人研究を中心とし、各メンバーのフィールド研究をさらに進めながら統一的なテーマに向けて集約する。(2)巡見を含む研究会の設定についても検討する。(3)学会等における発表に積極的に取り組む。(4)今期研究活動の折り返し点も近いことから、個々の研究の深化を図るとともに、その到達点としての2冊目の著書出版について執筆計画を策定する。 第2回研究会は、9月1日および2日に日本女子大学家政学部において開催され、個別研究に関する報告が4件なされた。それぞれのテーマは次の通り。鈴木理恵「平安時代上級貴族の読み書き能力」、八鍬友広「民衆教育における明治維新」、池田雅則「公吏たるリテラシー―文官普通試験関連史料から―」、大戸安弘「19世紀後期九十九里地方の識字状況について―世直し一揆としての真忠組一件を手がかりとして―」。その他に出版に関する意見交換や他のメンバーの進捗状況についての報告も行った。そのなかでは山口県、千葉県、岩手県などでの新たな史料発掘に関しての見通しがつきつつあることが注目された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果の出版についてであるが、執筆者全体での調整に時間を必要としたこともあって、年度内の出版ができなかったが、次年度半ばには確実に刊行される見込みである。 また、各分担者が担当の地域での調査の進み具合や新たな分析対象地域の浮上もあることから、リテラシー形成に関する多面的・重層的な解明への道筋がつきつつある。近代のリテラシー形成に関する個別の取り組みも進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
2014年度中の研究成果出版を確実に行う。 学会発表についても積極的に取り組む。 山口県、千葉県、岩手県、さらに長崎県での史料調査を深め、新たな手懸りの発掘に努める。
|
Research Products
(5 results)