2012 Fiscal Year Annual Research Report
人間発達の保障をめざす教育福祉ガバナンスと教育委員会改革に関する理論と実践の研究
Project/Area Number |
23330227
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
坪井 由実 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (50115664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 義信 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (00036675)
丸山 真司 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (10157414)
田川 佳代子(沖田佳代子) 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (10269095)
松宮 朝 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (10322778)
吉川 雅博 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (20315865)
望月 彰 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (40190954)
橋本 明 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (40208442)
田村 佳子 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (50227279)
山本 理絵 愛知県立大学, 教育福祉学部, 教授 (60249282)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 人間発達 / 教育福祉ガバナンス / スクールソーシャルワーカー / 教育と福祉の連携 / 発達支援ニーズ調査 / 教育委員会 / コミュニケーション労働 |
Research Abstract |
(1)長久手市や瀬戸市、日進市など近隣自治体における子どもの発達・支援ニーズや支援専門職の横断的連携の課題を調査研究するなかで、スクールソーシャルワーカーの養成プログラムの開発をすすめ、教員・保育士資格を有する者のソーシャルワーク技法の基本を学ぶ研修プログラムと、社会福祉士の資格を有する者を対象とする、子どもと教育についての理解を深める研修プログラムを区別するとともに構造化して開発した。この開発にあたっては、特に愛知県社会福祉士会主催のスクールソーシャルワーカー養成研修講座(平成24年度実施全10回)の講師5名とともに、「スクールソーシャルワーカーの専門性」をテーマに開催した座談会が有益であった。 (2)二宮厚美(神戸大学名誉教授)による「教育・福祉の公共性と人間発達」及び鈴木康裕(福島大学教授)による「学校・家庭・地域をつなぎソーシャルワークを活かした子ども支援」の2つの報告をもとに研究交流し、言語的コミュニケーションを媒介にした教育/福祉労働と、人間の発達との深い関係について、理論的にも実践的に深めることができた。 (3)発達支援専門職と弱者に優しいコミュニティづくりの国際比較研究をおしすすめ、橋本の「西ヨーロッパにおける精神医学博物館の社会的な役割」、山本理絵の「小学校への移行期の保育~北欧から学ぶ」、藤岡恭子(研究協力院生)の「米国コネティカット州ニューヘイブン学区公立学校の観察記」、伊藤嘉人(研究協力院生)の「イギリス中等学校体育における『体育理論』についての調査」などの基礎調査研究報告に結実し、これらを『科研成果中間報告書(その2)』に所収することができた(平成25年6月上梓予定)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、長久手市においては、地域福祉計画並びに包括ケアシステムづくりのための住民に対するニーズ調査(2万人)がすすめられており、本科研分担者も全面的に協力しており、この量的質的データを本科研研究にも活用させていただくこととした関係で、やや遅れている。住民の発達・支援ニーズや支援専門職の実態、専門職の実態、専門職の横断的連携の課題は、平成24年度から平成25年度にまたがって追究しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)平成25年度は3年計画の最終年度であり、住民の発達・支援ニーズを発達支援専門職の実態を明らかにし、支援専門職の協働のあり方を引き続き探究する。 (2)教育委員会の再編案を策定するために、近隣市の教育長や市長部局の健康福祉部課の長に面接調査をすすめるとともに、長野県駒ケ根市など、教育委員会事務局に市長部局の母子支援事務を移している「子ども課」の実践を観察面接調査する。そして、教育委員会と首長部局の発達支援専門職の協働を可能にする機関を教育委員会事務局に設け、臨床的実践知を自治体の専門職員間で共有できるシステムを構築するとともに、地域全体の支援力を高めていく方策を検討していきたい。 (3)発達支援専門職研修、とりわけスクールソーシャルワーク研修プログラムを、日進市の協力を得て、実際にスクールソーシャルワーカーとして配置されている嘱託専門職員とのケース会議の定期的開催などを通して、さらに実践的に開発していきたい。 (4)以上のような研究成果を『最終報告書』にまとめていきたい。
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Research Products
(19 results)