2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23330229
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Research Institution | Saitama Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 由美 埼玉工業大学, 人間社会学部, 教授 (10399123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玄 善允 大阪経済法科大学, アジア研究所, 教授 (80388636)
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Keywords | 台湾 / 朝鮮 / 学校教育 / 社会教育 / 児童文化 |
Research Abstract |
研究の目的は日本統治下の台湾・朝鮮社会のなかで、学校教育と周辺文化がどのような関係・構造で機能していたかを明らかにすることにある。初年度の研究実施計画は、(1)資料調査及内容分析、(2)聞き取り調査、(3)合宿研究会、(4)拡大合宿研究会、(5)グループ研究会をそれぞれ行うことであった。 (1)はメンバー各自で進められた。資料調査は台湾(中央図書館台湾分館、台南図書館、台湾大学図書館他)、大韓民国(国立国会図書館、慶北大学校、済州大学校他)、中華人民共和国(上海図書館他)、国内(国立国会図書館、国際子ども図書館、日本女性学習財団他)で行われ、現在、内容分析中である。 (2)はメンバー中5名が台湾(台北、梅山)、大韓民国(済州島)で個別に実施した。また、メンバー中4名が在日朝鮮人画家呉炳学氏の「呉炳学88歳大回顧展」(豊橋美術館)を見学し、講演会に参加、または個別に話を伺った。 (3)、(4)については、第1回目の合宿研究会(東アジア教育文化史研究会)を7月2日、3日にホテルアウィーナ大阪にて行った。研究代表が科研の全体計画について説明した後、メンバー各自(11名全員参加)がこれまでの研究を紹介するとともに、本科研でのテーマや研究計画を発表し、意見交換の時間をもった。第2回目の合宿研究会(東アジア教育文化史研究会)は1月7日、8日に大阪経済法科大学麻布台セミナーハウス(東京)で行った。メンバー各自(11名全員参加)による進捗状況報告のほか、李正連、宮崎聖子、弘谷多喜夫、佐野通夫、佐藤由美の5名が研究発表を行った。 (5)ではフィールドワークを兼ねた研究会が2度行われた。1回目は玄善允の企画により大韓民国済州島にて(8月24日~29日、メンバー5名が参加)、2回目は佐藤由美の企画により台湾(台北・梅山・台南)にて(12月22日~25日、メンバー3名が参加)で実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の進捗状況については研究実績の概要で述べたとおりおおむね順調に進展していると言える。研究計画に示しながらも実現できなかったのは、拡大合宿研究会にゲストを招き、専門的な知見を得ることができなかったことである。これは日程調整が難しかったためで、次年度には実施の予定である。また、聞き取り調査も難航している。これは、インタビューに応じてくださる対象者が高齢化していることに依るためだが、次年度も引き続き努力したい。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策としては、引き続き、研究会メンバーによる基礎研究(資料調査、聞き取り調査、内容分析)を行うほか、年に2回の合宿研究会を行い、研究発表を行う。合宿研究会では近接領域の研究者を招いて勉強会を行い、研究交流を深めて、最終年度の国際シンポジウムに臨む計画である。研究計画の変更や研究遂行上の問題点は特にない。
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Research Products
(24 results)