2011 Fiscal Year Annual Research Report
公立高校の女性管理職に関する研究?都道府県別分析を軸として?
Project/Area Number |
23330235
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
河野 銀子 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (10282196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高野 良子 植草学園大学, 発達教育学部, 教授 (00350190)
池上 徹 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 准教授 (30333264)
田口 久美子 長崎外国語大学, 外国語学部, 教授 (40275110)
木村 育恵 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (50447504)
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Keywords | 教師 / ジェンダー / 管理職 / 男女共同参画 / キャリア形成 |
Research Abstract |
本研究は,公立高校の女性管理職(校長・副校長・教頭等)の比率が極端に低いこと、しかしその比率には都道府県による差が大きいことを踏まえ、女性管理職の実態を都道府県別に捉え、管理職比率に影響を与える要因について、地域特性と教員の個人要因の双方から探ることを目的としている。 個人要因については、女性教員へのインタビューを実施し、女性管理職かがおかれている個人的文脈(勤務年数・勤務校・異動経験・家族状況等)を分析することによって、女性が管理職になるための諸条件を見出す。また、各地域の男女共同参画状況や教員採用・育成などの現状が女性管理職比率に与える影響の有無や程度について検討する。 これらの分析を通して、教員養成や育成に必要なジェンダーの視点を提供するとともに、学校教育の場における男女共同参画の推進に寄与することを目的としている。 本年度は、教員世界や管理職をめぐる全国的な状況の統計的把握と、下記のインタビュー調査を中心に研究を遂行した。 ●女性管理職へのインタビュー調査によるキャリア・パスなどの分析 北海道・東北・関東などのブロック内において、次のインタビューを実施した。 a)女性管理職インタビュー b)男性管理職インタビュー(a)の対照群として実施) また、管理職のキャリア形成をめぐる現状をさらに詳しく捉えるために、各ブロックの教育行政インタビューについても検討し、順次その実施を試みた。 これらをもとに、女性管理職のキャリア形成をめぐる分析の基礎的枠組みを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度までに実施予定のデータ収集及びヒアリングについては、十分に実施できた。さらに、女性管理職を取り巻く状況をさらに検証するために、教育行政を対象としたインタビューについても検討を加えた。また、それらをもとにした分析から得られた知見は日本教育社会学会で報告し、さらに査読付き論文、書籍としてまとめ、公表した。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、得られた調査データ分析によって、女性管理職の比率に都道府県ごとの差がある背景を探るとともに、女性管理職比率を高める要因を捉えるための分析についてさらに検討する。 具体的には、平成23年度に実施できなかった地域での管理職に対するインタビューを継続して行い、同時に女性管理職の対照群として男性管理職に対するインタビューについてもさらに進めていく。これらをもとに、キャリア・パスなどの分析をさらに進め、成果や経過を関連学会で発表していく。
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