2011 Fiscal Year Annual Research Report
小学校外国語活動実践を組み込んだ教員養成6年制に関する研究
Project/Area Number |
23330254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
本田 勝久 千葉大学, 教育学部, 准教授 (60362745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 亜希子 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (50343629)
粕谷 恭子 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (40456249)
建内 高明 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (10300170)
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Keywords | 外国語活動 / 教員養成 / 教職実践演習 / 長期教育実習 / 教職課程 |
Research Abstract |
小学校外国語活動における教員養成スタンダードを策定するため、平成23年度はその基礎データを収集した。具体的には、外国語活動教員を「学級担任+外国語活動指導担当教員」と位置づけ、「外国語活動を指導するのに必要な英語力や指導力とは何か」を明らかにし、学級経営・授業運営・児童理解といった学級担任として総合的な力量を備えた教員を養成するためのスタンダードを策定するための基礎データを収集した。 1.海外の資料及び文献収集 ヨーロッパやアジアをはじめこの分野における先進的・特徴的取り組みが見られる国々を訪問し、それぞれの国の教育事情を教育庁などに出向いて説明を聞き、それぞれの国が発行する教員養成及び教育実習に関する文献や資料を入手した。現地では小学校段階での外国語授業を見学し、実際の授業を撮影した。また、入手した文献や資料(北欧言語など)を英語ないし日本語に翻訳した。本研究では、ヨーロッパの言語教育や教員養成の枠組みからの知見とともに、6年制の教員養成を実現している北欧の事例を参照するため、フィンランドやスウェーデンなどの北欧諸国の資料を収集し、当該諸国の教育事情及び教員の資質能力育成の具体的取り組みを検証した。 2.国内の資料及び文献収集 中央教育審議会答申(「今後の教員養成・免許制度の在り方について」)を踏まえ、各大学での取り組みや専門職基準(Professional Standards)に関する資料を収集した。外国語活動における教員養成スタンダードを策定するためには、これらの要因や「新任教師の習得すべき諸能力の基準(INTASC)」からの知見を考慮し、内外部によるインスペクションとアセスメントを前提としたカリキュラムデザインを模索した。 本年度の研究成果は、国内外の学会(e.g.,第50回大学英語教育学会(JACET)全国大会シンポジウム)や専門誌にて発表するとともに、セミナーやパネルディスカッションを開催して公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヨーロッパの言語教育や教員養成の枠組みからの知見とともに、6年制の教員養成を実現している北欧の事例を参照するため、フィンランドやスウェーデンなどの北欧諸国を訪問することになっていたが、実現できなかった。しかし、当該諸国の教育事情及び教員の資質能力育成の具体的取り組みに関する資料は収集した。
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Strategy for Future Research Activity |
小学校外国語活動のための教職実践演習を開講し、6年制カリキュラムの位置づけをデザインする。外国語活動教員を「学級担任+外国語活動指導担当教員」と位置づけ、基礎データを収集するとともに、学級経営・授業運営・児童理解といった学級担任として総合的な力量を備えた教員を養成するための教育実習について検討する。 1.小学校外国語活動を補完・発展させる教職実践演習について実践する。 「教職実践演習」が求める教員としての資質に見合う教職能力を育成するためには、小学校で必修化される外国語活動に関しての内容は不可欠である。そのため、小学校外国語活動のための教職実践演習を開講し、3つのブロックから構成される「教職実践演習」における授業内容を実践する。 第1ブロック:履修履歴などから自己の資質能力の分析を行い課題を設定するための内容 第2ブロック:演習やフィールドワークなどによって自己課題を確認補完するための内容 第3ブッロク:個々の課題の補完と発展の成果確認と評価 2.学校現場や教育委員会との連携・協力を模索する。 本科目の企画、立案、実施に当たっては、常に学校現場や教育委員会との綿密な連携協力に留意することが必要である。そこで、専門分野を超えた指導体制や教育委員会及び各学校との協力体制に基づいた連携を模索する。共通の「研究会」(千葉大学英語教育学会など)を基盤とし、附属学校の教員や他大学の研究者及び教育者の参加を呼び掛ける。また、学生に対する適切な教職指導及び教育実習の円滑な実施のための協力体制を整える。さらには、関東及び中部地区の小学校に対して「教員養成及び教育実習に関する質問紙」調査を実施する。 3.国内外の資料及び文献収集をする。 ヨーロッパやアジアをはじめこの分野における先進的・特徴的取り組みが見られる国々を訪問し、教員養成及び教育実習に関する文献や資料を入手する。また、中央教育審議会答申(「今後の教員養成・免許制度の在り方について」)を踏まえ、各大学での「教職実践演習」の取り組みや教育実習に関する資料を収集する。 今後の研究成果は、国内外の学会(e.g.,第51回大学英語教育学会(JACET)全国大会シンポジウム)や専門誌にて発表するとともに、公開セミナーを開催して公表する。
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Research Products
(16 results)