2014 Fiscal Year Annual Research Report
自己理解・他者理解を核とした生涯発達における発達障害者の心理教育的支援環境の構築
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23330270
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 真理 九州大学, 学内共同利用施設等, 教授 (70274412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝吉 美知香 岩手大学, 教育学部, 准教授 (00581357)
井上 雅彦 鳥取大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20252819)
高原 朗子 熊本大学, 教育学部, 教授 (20264989)
片岡 美華 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (60452926)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 発達障害 / 自己理解 / 他者理解 / 生涯発達 / 心理教育的支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障害児をとりまく心理教育的支援環境に関する支援:高等教育機関における心理教育支援システムについて、自己理解の深まりとセルフアドボカシースキルの習得の観点から、国外(ニュージーランド)の大学視察をふまえ、合理的配慮のための合意形成にいたる過程を検討した。 発達障害児の他者理解:ASD児者を対象に、パーソナル・ナラティブの発達、共感性、ユーモア体験、Faux Pas、他者信念や他者意図理解操作の観点から実験研究・調査研究を行った。集団における支援:高等教育における発達障害学生支援ためのグループワークについて、参加した学生の障害理解や自身の自己理解の変容過程を分析・検討した。 災害時支援:東日本大震災での発達障害児および知的障害児の被災体験に関する調査結果をふまえ、今後の特別支援教育における防災教育のありかたについて、脆弱性(心理的脆弱性・教育的脆弱性・社会的脆弱性・物理的脆弱性)や共生教育の観点から検討した。またPTSDのASD者における事例を自己理解の観点からまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者および研究協力者との良好な連携によって、各研究分担領域においてスムーズに分担作業と連携作業をすすめることができた。 日常的な臨床フィールドにより研究協力者との良好な連携が構築されていることから、研究対象者へのリクルートに多大な時間を要さずにすすめることが可能であった。しかしながら、今後は、職場異動のため新たな研究フィールドを展開していくことが求められている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで基礎調査的研究の成果を、実践的研究へと応用したうえでの効果検証をさらにすすめていく。その際、研究5年目となるため特に臨床研究については、アウトカム評価およびインパクト評価をまとめていくことが重要と考えている。勤務先の異動により、これまでの研究フィールドでの継続と今後の研究フィールドでの新たな開拓をすすめていくことが求められている。
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Research Products
(18 results)