2012 Fiscal Year Annual Research Report
量子可積分系に関連する代数的・組合せ論的構造の研究
Project/Area Number |
23340007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾角 正人 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (70221843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 知樹 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 准教授 (80227842)
国場 敦夫 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (70211886)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 可積分系 / 量子群 / クラスター代数 / 組合せ論的表現論 |
Research Abstract |
今年度の「国際研究集会の開催」は3月4日~6日に京都大学理学部において「Infinite Analysis: Past, Present and Future」という標題で、続いて7日~9日に同大数理解析研究所において「Bethe Ansatz, Quantum Groups and Beyond」という標題で行った。本科研費、京都大学理学部・数理解析研究所からの経費を合わせ、海外から16名、国内から13名講演者を招聘した。テーマは量子可積分系、量子群や無限次元リー環の表現論やそれらに関連する幾何、組合せ論、特殊関数論などで82名の参加者を得て、成功裏に終了した。また次の週には名古屋大学でトレダノラレド氏によるヤンギアンとアフィン量子群の同型性に関する3日間の集中講義を行った。こちらも他大学からの8名を含め15名の参加者があり好評であった。 以下、研究代表者、分担者各々の今年度における研究概要を簡潔に述べる。 尾角は非例外型アフィン型に対応するすべてのKRクリスタルが単純であることと、相似性をもっていることを示した。 中西は団代数の基礎および応用の研究を行った。特に、1.nilpotent double affine Heck 代数に現れるダイログ恒等式の証明、2.有限型団代数の変異同値と c ベクトルの明示的記述、3.sine-Gordon Y-system に対する周期性とダイログ恒等式の証明などの結果を得た。 国場はC3型量子座標環の表現論を用いて3次元反射方程式の解の明示式を求めた。3次元反射方程式の非自明解は今までに見つかっておらず、この解が最初の解となった。さらに、有限次元単純リー環に付随する量子座標環の Intertwiner が、対応する量子展開環のべき零部分代数の Poincare-Birkoff-Witt 型基底間の基底変換行列に一致することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の「国際研究集会の開催」は、期間こそ1週間に収めたが2つ開催した。予算面でも本科研費、京都大学理学部、同大学数理解析研究所が協力し、参加者も82名を数え、十分成功したといえる。またそれとは独立に、科研課題に深く関連するトレダノラレド氏による3日間の集中講義も名古屋大学で行った。一方で、研究代表者、分担者各々の研究計画の実行についてもおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度の「国際研究集会の開催」については、テーマ・開催場所について現在電子メールによって代表者・分担者間で相談を始めており、できるだけ早く具体的な計画を策定し、準備を始める。代表者・分担者各々の研究計画についてもおおむね順調なので、今までどおり実行していく。
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Research Products
(19 results)
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[Presentation] Kirillov-Reshetikhin tableaux
Author(s)
Masato Okado
Organizer
The XXIX International Colloquium on Group-Theoretical Methods in Physics
Place of Presentation
Chern Institute of Mathematics, Tianjin, China
Invited
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