2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23340016
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
HESSELHOLT LARS 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10436991)
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Keywords | 実代数的K-理論 / 双対性を持つ圏 / 安定同変ホモトピー理論 / グロタンディエクーヴィット群 |
Research Abstract |
コペンハーゲン大学のIb Madsenと共同で実代数的K-理論を研究している。この理論は、双対性を持つ完全圏(C,D)に対して、Gal(C/R)-同変なスペクトラムKR(C,D)を対応させる。このスペクトラムの同変ホモトピー群は、我々が実代数的K-群とよぶ双整数次数付きのアーベル群の族となる。我々の予想では、代数的K-群に対して成立する基本定理の実版が実代数的K-群に対して成立する。特に、加法定理、ファイブレーション定理、そしてWaldhausenの近似定理の実版が成立すると予想しそいる。実代数的K-群の計算は困難である。そのため、われわれは、(C,D)の実直和K-理論スペクトラムとよんでいるGal(C/R)-同変なスペクトラムKR'(C,D)を定義した。この理論は、群ホモロジーの手法による計算になじみやすいものである。例えば、双次数(0,0)でのKR'(C,D)の同変ホモトピー群は、(C,D)内の対称空間のGrothendieck-Witt群となっている。同変スペクトラムとしてのカノニカルなKR'(C,D)からKR(C,D)への写像が存在し、当該年度の主結果はCが分裂完全であるとき、この写像が弱同値になるというものである。これらの結果は実代数的K-理論に関するモノグラフとして出版する予定であり、当該年度に100ページほど完成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実代数的K-理論の基礎理論構築に思ったより時間を使っているが、将来的にはより強力な応用を持つ基礎理論となる手応えである。
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Strategy for Future Research Activity |
双対性を持つ完全圏の実代数的K-理論を更に展開するとともに、対称環スペクトラムの上の反構造から生じる双対性を持つ圏に対しても理論を一般化する予定である。またより一般には双対性を持つ無限圏のよい定義があり、そのような圏に対して実代数的K-理論を一般化することは非常に興味ある課題であると考える。
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Research Products
(4 results)