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2011 Fiscal Year Annual Research Report

格子QCDによるK中間子崩壊振幅の研究

Research Project

Project/Area Number 23340054
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

石塚 成人  筑波大学, 数理物質系, 准教授 (70251030)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宇川 彰  筑波大学, 副学長 (10143538)
吉江 友照  筑波大学, 数理物質系, 准教授 (40183991)
Keywords格子場の理論 / 素粒子標準模型 / K中間子崩壤振幅 / U(1)問題
Research Abstract

本研究の目的は、K中間子崩壊振幅を格子QCDにより計算し、素粒子理論において未解決問題であるΔI=1/2則の研究、およびCP非保存パラメータを標準模型から求めることである。この目的に向け平成23年度は、数値計算上最大の問題である非連結ダイアグラムの計算方法の開発を、より問題が簡単な一体ハドロンの問題であるη'中間子質量の問題(U(1)問題)のもとで行った。
数値計算は、PACS-CSグループによって生成されたゲージ配位(a=0.0907fm,L=2.9fm)の中で、π中間子質量がm(π)=410MeVとm(π)=300MeVの二つの質量のもとで行った。非連結ダイアグラムの計算方法として、stochastic noise法とsmearing法を組み合わせ、演算子をハドロンの波動関数に近いものにする方法をとった。この研究によって、我々の用いた非連結ダイアグラムの計算方法が、有効な方法である事が分かった。我々のη'粒子質量の暫定的な結果は、以下である。m(π)=410MeVではm(η')=850(68)MeV、m(π)=300MeVではm(η')=1050(240)MeV。これらは実験値:m(η')=958MeVを、おおむね再現している。しかし、この問題の完全な理解のためには、更に統計誤差を小さくし、クォーク質量を詳細に調査し、その後に実験値と比較する必要がある。現在、統計精度向上させるための計算を継続中である。また計算方法の更なる改良を同時に行っている。
また、ここで開発された非連結ダイアグラムの計算方法を、K中間子崩壊振幅の計算へ応用するため、I=0 ππ散乱の試験計算を3月から開始した。現在おおむね良好な結果を得ており、これをうけ、来年度5月からK中間子崩壊振幅の本格的な計算をはじめる計画である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

東日本大震災のため、平成23年度の前半、我々が使っている筑波大の大型計算機が、停止および部分運転が余儀なくされた。それにより、数値計算の時間が十分に確保できない状況になり、I=0 ππ散乱の試験計算の開始が、当初計画していたものより、やや遅れてしまった。

Strategy for Future Research Activity

11.に述べた様に、平成23年度の計算リソース不足のため、研究はやや遅れている。遅れを取り戻す為に、新たな計算リソースとして、当初予定していなかった高エネルギー加速器研究機構の計算機を、平成24年度から使う事にし、申請した。すでに採択されており、平成23年3月から順調に計算を行っている。
また、今年度11月からはじまる、京computer(計算科学研究機構)の一般利用の申請を考えている。それにより、より精密な数値計算が可能になる。

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Published: 2013-06-26  

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