2015 Fiscal Year Annual Research Report
次世代スパコンと3次元可視化技術による現実的低粘性領域での地球ダイナモ機構解明
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23340128
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
陰山 聡 神戸大学, その他の研究科, 教授 (20260052)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | MHDダイナモ / 地球ダイナモ / 磁気流体力学 / イン=ヤン格子 / イン=ヤン=ゾン格子 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに開発した「イン=ヤン=ゾン格子」を応用し、次に述べる二種類のMHDシミュレーションを行った:(1) 薄い対流層をもつ球殻MHDダイナモ: この計算では、対流層の厚さが球の半径の10%という極端に薄い対流層をもつ系のMHDダイナモを調べた。対流層の下部には磁場の拡散層が存在する。まずは系の回転がなくレイリー数も低い状態で計算を行ったところ、ロール状対流を基本構造とする特徴的な流れの定常解が得られた。古典的な平行平板熱対流系においてもロール対流が基本構造であることはよく知られているが、本研究のような球殻対流系では、単一のロールパターンで球殻全体を覆うことは(幾何学的に)不可能である。その結果、低レイリー数であってもdislocationが存在する。我々はこの球殻内ロール状対流が磁場の増幅(ダイナモ)作用を持つことを確認した。興味深いのは、そのダイナモがdislocation近傍で起きるという点である。(2) 流れを持つMHD緩和現象: 我々はイン=ヤン=ゾン格子を用いて、球に閉じ込められたMHD流体の磁気エネルギー緩和過程を調べた。古典的なMHD緩和理論、いわゆるテーラー理論では、緩和後には流れが存在しないと仮定されている。しかし、粘性率と磁気拡散率が同程度に低いMHD流体においては、緩和状態は(磁場だけでなく)流れのエネルギーを保つことが期待される。我々はこの研究において、球内部に複雑な形状の磁場を初期条件として与えた。初期条件では流れは存在しないが、磁場によるローレンツ力が複雑な流れを駆動する。乱流状態を経てしばらくすると、系は磁気エネルギーと流れのエネルギーが同程度の緩和状態に落ち着いた。その磁場・流れ場構造は特徴的な構造を持っていることがわかった。それは簡単に言えば、磁場を巻き込んだ流れの渦が空間的に対称的な位置に配置された状態である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] Dynamo2015
Author(s)
Akira Kageyama
Organizer
5th East-Asia School and Workshop on Laboratory, Space, and Astrophysical plasmas
Place of Presentation
POSTECH, Korea
Year and Date
2015-08-19 – 2015-08-19
Int'l Joint Research / Invited
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