2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23340129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
浦川 啓 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (30201958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺崎 英紀 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50374898)
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Keywords | 惑星形成・進化 / 核形成過程 / パーコレーション |
Research Abstract |
微惑星や成長初期段階の原始惑星の内部は集積に伴い温度が上昇していく。内部の温度が鉄合金の融点より高温になると固体の珪酸塩マントル中を鉄合金メルトがパーコレーションにより沈降しコアが形成されると考えられている。このプロセスは惑星の進化において重要な素過程の一つである.固体珪酸塩中の鉄合金メルトの浸透率は浸透によるコア形成過程を支配する重要な物理量であるが,これまで詳しく研究されていない。本研究では浸透率を高温高圧3次元イメージングと流体シミュレーションを組み合わせて求めることを目的としている。 平成23年度は研究体制の整備を主目的として高圧装置の高度化、数値計算法の開発、浸透率測定の予備実験を行った。SPring-8に導入されている小型のトモグラフィプレスの油圧制御用に200MPaの精密油圧制御装置を導入した。ハンドポンプでの制御に比べて圧力範囲の増加と圧力制御の精度向上を図るととができた。また、専用の加熱装置を導入した結果、高圧高温状態での精密な温度制御が可能となった。高温高圧における固体珪酸塩中の鉄合金メルトの共存状態をX線マイクロCTで調べるには1~2時間程度の測定時間が必要である。精密油圧制御装置と加熱装置の導入で、長時間の測定でも圧力と温度の精密制御が可能となった。数値計算については今回の実験に合わせて格子ボルツマン法のコードの開発を進めているところである。また,SPring-8のBL20XUを用いて高解像度のX線マイクロCT実験を実際に行った。この予備実験から,高温高圧における固体珪酸塩中の鉄合金メルトの共存状態を精密の測定する上での問題点が洗い出された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H23年度に予定していた実験設備の整備は予定通り順調に進んだ。SPring-8で実施した予備的実験から問題点も洗い出され,次年度以降の本格的な研究につながる成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の整備計画が順調に進んだので,今年度はX線マイクロCTから,固体珪酸塩中の鉄合金メルトの分布状態の高温高圧その場観察を始める。また,シミュレーションに関してはコード開発を進め,モデルで浸透率を求めるところまで実施したい。
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[Presentation] 高圧下における鉄メルトの密度と構造2011
Author(s)
浦川啓, 中塚明日美, 寺崎英紀, 西田圭佑, 立山隆二, 大谷栄治, 片山芳則, 渡辺了, 亀卦川卓美
Organizer
日本地球惑星科学連合2011年大会
Place of Presentation
幕張メッセ(干葉)
Year and Date
20110522-20110527
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