2014 Fiscal Year Annual Research Report
階層型連成現象シミュレーションによる燃料電池内の物質移動メカニズムの解明
Project/Area Number |
23360079
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大島 伸行 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10217135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢口 久雄 群馬工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (20568521)
渡部 正夫 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30274484)
栗原 央流 大分大学, 工学部, 准教授 (90344481)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 数値流体力学 / 燃料電池 / 多孔質 / 物質輸送 / 連成解析 / 分子動力学 / 気液界面 |
Outline of Annual Research Achievements |
燃料電池システムの性能は触媒ナノスケール界面からマクロ熱流体現象への相互の物質収支,熱収支に強く依存しており,特に気・液・固相の共存する水輸送メカニズムの予測制御は最重要な課題となっている.本研究では,これらのマルチスケール流動現象の予測に焦点を当てて,分子動力学・非平衡熱力学モデル・非定常流動シミュレーションを連成する階層型連成シミュレーションの各階層およびそれらの連成に対して数理モデルの検討,改良を進め,以下の新しい知見を得た. マクロ連成シミュレーションの代表的対象としてアノード側の局所的水素欠乏抑制のためのセパレータおよび多孔質内の非定常・不均一な流動・拡散の予測制御を取り上げて,セル,スタックレベルでの電池性能予測の実用性検証を行った.デッドエンド条件での欠的な水素供給による非定常流動によって電流低下が防がれる機構,ガス置換時の過渡応答シミュレーションによって流入マニホールドの乱れにより濃度不均一が生じるメカニズムなどを実証した. 連続体力学が直接適用できないミクロ・ナノスケールでの気液界面を含む物質輸送に対してはラティス・ボルツマン法(LBM)およびフェーズフィールド法(PF)による気液界面シミュレーションの構築と検証を行った.実現象の大きな気液密度比を再現した際に生じる数値的誤差についての基礎的な検証によって,それらの誤差の支配要因を詳細に解析し,抑制方法を提案した. 燃料電池において重要な液水の物理性質を正しく表す分子ポテンシャルモデルとして6-site モデルに着目し,単原子分子(アルゴン),2原子分子(酸素,窒素)および極性分子(水)の単一および混合流体の気液相分子動力学シミュレーションを再現した.特に,水-蒸気のナノスケール気液界面への混合ガス吸着,気液相を含む不均一系の圧力評価,ナノスケール液膜内の圧力予測などについての定量的予測を得た.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)