2012 Fiscal Year Annual Research Report
持続的防災まちづくりの活動管理と市街地整備案検討支援のWebツール開発と実証実験
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23360267
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
大貝 彰 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10160433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田村 克己 山口大学, 理工学研究科, 教授 (30236533)
鵤 心治 山口大学, 理工学研究科, 教授 (30264071)
日高 圭一郎 九州産業大学, 工学部, 教授 (80320141)
村上 正浩 工学院大学, 建築学部, 准教授 (90348863)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 都市防災 / 計画支援ツール / 防災ましづくり / 密集市街地整備 / 地理情報システム / 地域防災力 / VR |
Research Abstract |
1. 防災まちづくり活動マネジメントツール(地区内活動マネジメントツールと地区相互の活動連携支援ツール)は,初年度の研究成果を踏まえ,行政並びに活発な活動を行っている地域自治組織へのアンケートとヒアリングを実施し,蓄積・共有すべき情報内容と地域の防災活動に役立つ情報を分かりやすく提供する方法を検討し,ツールに求められる機能等を明らかにしプロトタイプ開発に目途を立てた。現在そのシステムの開発中で,今年7月を目途に完成予定である。 2. 市街地整備案検討シミュレーターは,初年度開発したVRとWeb-GISを連動させたプロトタイプを現有の防災まちづくり支援Web-GISに実装した。そのシステムの実証実験のため,二項道路整備を目指す農村集落地における市街地整備案検討に役立つ整備案VRライブラリーを構築した。そして当該集落の整備計画策定に関わる専門家と行政職員へのデモンストレーション(実証実験)より,開発したシミュレーターの有用性と課題を検証,合意形成に向けた議論の活性化に役立つという評価を得た。また同時にVR表現等の改善すべき点も明らかにした。 3. 地域防災力評価ツールのWeb化は,1の防災まちづくり活動マネジメントツールの一部として行い,現在は防災まちづくり支援Web-GISへの実装を進めている。これも今年7月には完成予定である。なお,本ツールは平成24年度より東三河の5市(豊橋,豊川,田原,蒲郡,新城)において自治組織の防災取組に適用されており,社会実装が部分的に実現している。 1.2.3の成果はすべて国際会議論文(AURG2012,ISAIA2012,DDSS2012)として発表した。2の成果の一部は査読付き国際学術雑誌への掲載が決定している。3の成果は日本建築学会技術報告集に掲載済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初の実施計画に掲げた課題をほぼ順調に消化してきた。 具体的には,市街地整備案検討シミュレーターの防災まちづくり支援Web-GISへの実装ができ,予備的実証実験を行うことで最終年度の実証実験に向けた改善点を洗い出すことができた。 また地域防災力評価ツールのWeb化も行った。そして防災まちづくり活動マネジメントツールのプロトタイプ開発については24年度中を目指したがやや遅れ気味である。しかし現在開発中で今年7月完成という目途が立っている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の前半(4月~7月)は,地域防災力評価ツールも含めた防災まちづくり活動マネジメントツール(地区内活動マネジメントツールと地区相互の活動連携支援ツール)のプロトタイプ開発に重点を置き,その目途を立てる。8月以降,特定の自治会における防災まちづくり活動の場面で試験的活用を行い,住民利用者の評価を基に有用性検証と課題の洗出しを行う。 また市街地整備案検討シミュレーターは,昨年度の予備実証実験の結果を踏まえ,システムの運用環境の整備とVRによる情報提供の改善(3次元表現等)を加える。そして整備計画立案を実際に想定している地区への適用(住民ワークショップ等)により開発してきたシステムの有用性検証を行う。 以上の取組み成果を基に,1月前後には最終の研究打合せ会議を開催し。3年間の研究成果の総括と新たな課題の洗出しと今後の展開について議論する。
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