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2012 Fiscal Year Annual Research Report

レンサ球菌症抵抗性のヒラメの生物特性の解明

Research Project

Project/Area Number 23380119
Research InstitutionFisheries Research Agency

Principal Investigator

荒木 和男  独立行政法人水産総合研究センター, 増養殖研究所, 主幹研究員 (00202739)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岡内 正典  独立行政法人水産総合研究センター, 増養殖研究所, 主幹研究員 (40372023)
尾崎 照遵  独立行政法人水産総合研究センター, 増養殖研究所, 主任研究員 (40416045)
岡本 裕之  独立行政法人水産総合研究センター, 増養殖研究所, 主任研究員 (50372040)
Project Period (FY) 2011-04-01 – 2015-03-31
Keywords育種 / ヒラメ / レンサ球菌 / 耐病性 / 免疫応答 / 発現解析
Research Abstract

ヒラメの発現遺伝子の塩基配列の情報をNCBIから網羅的に検索し、約3,800遺伝子の塩基配列情報を得ることが出来た。この中から65種類の免疫応答関連遺伝子と昨年度のIllumina社のGenetic Analyzer IIによる網羅的塩基配列の解析でレンサ球菌感染症抵抗性の家系の個体で感染後に発現が増加する遺伝子の配列情報をもとに発現解析用のプライマーの設計を行った。昨年度、レンサ球菌の感染実験を行った感染後、2時間、4時間、8時間、10時間及び2日目の抵抗性及び感受性の全96個体の腎臓から抽出したRNAをもとにcDNAの調整を行い、108遺伝子について経時的な発現変化をリアルタイムPCRで解析した。その結果、免疫応答に関連するインターフェロン、インターフェロン制御因子、Toll2, MHC遺伝子、TNF、NKEF、IL-1、マクロファージ活性化因子、及びガレクチン、セリンプロテアーゼ、c-kidの発現がレンサ球菌感染後10時間以降に増加していることが分かった。そこで、これらの遺伝子の物理地図へのマッピングを行った。その結果、レンサ球菌感染症抵抗性と連鎖した連鎖群7,10,11,17ではなく、連鎖群15に相当する領域にマッピングされた。この領域には多くの免疫応答関連遺伝子がマッピングされており、レンサ球菌抵抗性を決定づける遺伝子の発現ではなく、2次的に発現が増加する免疫応答関連遺伝子を同定している可能性がある。以上のことから、これまでの顆粒球やマクロファージの測定の結果とあわせて、選抜されたレンサ球菌耐病性のヒラメの家系では、自然免疫系が活性化されるために耐病性を示す可能性を示唆する。この様に、研究計画通りに、次世代シークエンサーを使用した網羅的発現解析で同定された遺伝子の発現様式が、集積回路チップを用いたリアルタイムPCRにより再現性を確認することが出来た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画通りに、前年度次世代高速シークエンサーIllumina社のGenetic Analyzer IIによる発現解析で、レンサ球菌感染症抵抗性の個体で特異的に発現が高い遺伝子及び免疫応答遺伝子を含めた108遺伝子について、レンサ球菌感染後2時間、4時間、8時間、10時間及び2日目の抵抗性及び感受性の個体の腎臓における発現を調べ、インターフェロン、インターフェロン制御因子、Toll2, MHC遺伝子、TNF、NKEF、IL-1、マクロファージ活性化因子、及びガレクチン、セリンプロテアーゼ、c-kidの発現がレンサ球菌感染後10時間以降に発現が高まっていることが分かった。これらの遺伝子について物理地図へマッピングした結果、レンサ球菌感染症抵抗性と連鎖した連鎖群7,10,11,17ではなく、連鎖群15に相当する領域にマッピングされた。この領域には多くの免疫応答関連遺伝子がマッピングされており、レンサ球菌抵抗性を決定づける遺伝子の発現ではなく、2次的に発現が増加する遺伝子を同定している可能性は考えられるが、少なくともレンサ球菌感染症抵抗性のヒラメでは自然免疫系が活性化されていることが強く示唆された。この様に、研究計画通りに、次世代シークエンサーを使用した網羅的発現解析で同定された遺伝子の発現様式が、集積回路チップを用いたリアルタイムPCRにより再現性を確認することが出来た。

Strategy for Future Research Activity

レンサ球菌感染症抵抗性に連鎖する連鎖群7,10,11,17に相当する物理地図の連鎖群にマッピングされた発現遺伝子のレンサ球菌感染後の経時的な発現の変化を調べる。これまでに候補に挙がった遺伝子について、レンサ球菌感染症抵抗性のヒラメ家系の個体と感受性の個体、及び天然魚のヒラメの塩基配列をキャピラリーシークエンサーを用いて解読し、レンサ球菌症抵抗性の家系のヒラメだけに見られる特異的な1塩基多型を持つ遺伝子の同定を行う。もし、1塩基多型を持つ遺伝子が見つからなかった場合は、候補に挙がった重要遺伝子座領域の詳細化を行い、候補遺伝子を探索する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 遺伝子情報の大量解析と水産育種への応用2012

    • Author(s)
      荒木和男、尾崎照遵
    • Journal Title

      水産育種

      Volume: 41 Pages: 153, 159

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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