2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23380119
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Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
荒木 和男 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (00202739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡内 正典 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (40372023)
尾崎 照遵 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (40416045)
岡本 裕之 独立行政法人水産総合研究センター, その他部局等, 研究員 (50372040)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ヒラメ / 連鎖解析 / 物理地図 / レンサ球菌 / 自然免疫 / 獲得免疫 / TLR2 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究からレンサ球菌感受性の家系のヒラメは、レンサ球菌に感染させても自然免疫系が活性化されないため、抵抗性を示さないことが分かっている。そこで、今年度はヒラメの感受性家系にワクチンを投与した後にレンサ球菌の感染実験を行い、獲得免疫が活性化されるかを調べた。感染後2週間経過後にワクチンを打たない実験区では約半数の個体が死亡したのに対して、ワクチンを投与した感受性家系の試験区では死亡する個体がなかった。血液を採取してリンパ球をはじめ生体防御に関与する血球の計測を行ったところ、リンパ球の増加が見られたこと、抗体価が検出できるようになったことから自然免疫が活性化されにくい家系でもワクチン投与により自然免疫が活性化されることが分かった。マウスやヒトの免疫の研究では自然免疫が低い個体は、Bリンパ球やTリンパ球を増加させるリンフォカインの分泌が低いためワクチン効果が低いことが分かっており、ヒラメでは何らかの違う自然免疫系を活性化する分子カスケードが存在する可能性も示唆された。次に、これまでの連鎖解析から、連鎖群10番の特定領域が抵抗性に最も寄与率が高いことが分かっている。物理地図の詳細からこの領域にはTLR2、NKEFが存在することが分かっている。そこで、TLR2、NKEFと感染後発現が増加するTNF遺伝子について感受性、抵抗性、養殖魚のゲノム遺伝子の解析を行ったところ、抵抗性の個体のTLR2の発現調節領域に特異的な一塩基多型があること、逆に感受性の個体では第9エキソンとイントロンに欠損があることがわかり、これが抵抗性と感受性の表現型に深く関わっている可能性が示唆された。実際に、抵抗性の家系では、感染前からTLR2の発現が高いことがDigital PCRによる解析で分かっており、今後一塩基多型との関連を調べてゆく予定である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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