2014 Fiscal Year Annual Research Report
グレリン、ニューロメジンU/Sによる自律神経様作用の生理・生化学的解析
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23380173
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
中原 桂子 宮崎大学, 農学部, 准教授 (90315359)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ニューロメジンS / 体温上昇 / グレリン / 自律神経 |
Outline of Annual Research Achievements |
NMSを側脳室に投与した結果、濃度依存的に背中の体表温度が有意に上昇した。ノルアドレナリンβ1、2受容体遮断薬の前投与を行った結果、体表温度の変化に有意な差は認められなかった。β3受容体選択的遮断薬であるSR59230Aの前投与では、NMS投与による体表温度上昇が有意に抑制された。プロスタグランジンE2(PGE2)との関与を調べるために、PGE2の合成に必要なシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害するIndomethacinを前投与後にNMSを投与するとNMS投与による体表温度上昇は完全に抑制された。 NMSの中枢投与による心拍数と血圧への作用を検討した結果、有意な心拍数増加が認められた。NMS-KOマウスの血圧および心拍数はワイルドマウス(WT)と差が無いが、心拍数が有意に低下していることが判明した。NMS-KOマウスの心電図では、QRSのインターバルに有意な延長が認められた。交感神経を遮断した時のNMS-KOマウスの心拍数増加率はWTマウスに比べて大きく、副交感神経を遮断した時のNMS-KOマウスの心拍数減少率はWTマウスに比べて少なかった。このことから、NMS-KOマウスでは自律神経系のトーンがWTマウスと異なっていることが推測された。 グレリンを中枢投与すると心拍数、血圧の有意な減少が認められた。中枢投与に比較し、末梢投与では血圧に有意な変化は認められなかった。グレリンを中枢に投与すると背中の体表体温の有意な減少と尾部体表温度の有意な上昇が認められた。グレリンの末梢投与は背中の体表温度は減少させたが、尾部の体表温度は上昇させなかった。グレリンを中枢に投与すると褐色脂肪のβ3アドレナリン受容体mRNAおよびUCP-1amRNA発現の有意な減少が認められた。 以上の結果、NMSとグレリンの自律神経様作用の相違が明確に示された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)