2013 Fiscal Year Annual Research Report
免疫応答制御因子の遺伝子多型に基づく自己免疫疾患の発症予知診断法の開発
Project/Area Number |
23390150
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩谷 良則 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60168581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日高 洋 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30243231)
渡邉 幹夫 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50294088)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | CD24 / IL-10 / EPO / 一塩基多型 / 自己免疫疾患 / 発症予知 / 重症度 |
Research Abstract |
免疫応答制御因子の遺伝子多型を解析することにより自己免疫疾患の発症予知診断法の開発を行った。 1.CD24遺伝子の+226C/T多型(Ala57Val, rs8734)は、T細胞の維持に重要なCD24の発現が弱いCC genotypeがバセドウ病及び橋本病で健常人よりも低かった。 2.IL-10遺伝子の-592A/C多型は、IL-10産生量の多いCC genotypeが重症橋本病で多かったが、血清IgG4濃度はCC genotypeでも重症橋本病でも高くはなかった。従って、甲状腺機能低下症になりやすい橋本病と甲状腺自己抗体価が高く甲状腺の繊維化が強くて非常に硬くなるIgG4甲状腺炎とは異なる病態であることが判明した。 3.EPO遺伝子の-1125G/T多型は、EPO産生の低いGG genotypeがバセドウ病にはおらず、血管形成能がバセドウ病の発症に重要であることが判明した。 4.TSHR(TSH受容体)遺伝子のrs179247多型は、可溶性TSHRの発現が高くなるAA genotypeが難治性バセドウ病で多く、低くなるGG genotypeが重症橋本病で多かった。甲状腺自己抗原の一つであるTSHRの発現量がバセドウ病の難治性だけでなく、橋本病の重症度も規定していることが判明した。 このように免疫応答制御に関連する多数の因子の遺伝子多型が自己免疫性甲状腺疾患の発症や重症度に関連することを明らかにすることができた。自己免疫疾患の発症予知診断法への応用が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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