2013 Fiscal Year Annual Research Report
筋性疼痛における各種神経栄養因子の関与と筋における産生・作用機構
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23390154
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
水村 和枝 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (00109349)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 筋性疼痛 / 神経成長因子 / グリア由来神経栄養因子 / ATP / pERK / 感作 / 筋細径線維受容器 / 機械痛覚過敏 |
Research Abstract |
昨年度の研究で、単独では筋機械痛覚過敏を引き起こさない用量のNGFとGDNFを同時に筋注すると、強くかつ2日間も持続する筋機械痛覚過敏が生じることを明らかにしている。両神経栄養因子はそれぞれ別の求心神経群に作用していると考えられているので、両者が末梢で相互作用するメカニズムについて調べた。A) 後根神経節(DRG)におけるpERKの発現を指標として、低用量のNGFとGDNFをそれぞれ投与した後に機械刺激をした場合と、両者を同時に投与した場合にpERKを発現するDRG細胞の髄節分布と神経細胞の大きさ、細胞群について調べた。NGFとGDNFの混合物を投与した場合に 最も多くのpERK陽性細胞が見られたが、投与群による発現髄節、細胞の大きさに差は確認できなかった。B) NGFに対する受容体TrkAを発現する求心神経とGDNFに対する受容体RET, GFRαを発現する求心神経の間に、物質を介した相互作用がある可能性について、まず神経ペプチドの介在の可能性を検討した。サブスタンスP受容体の拮抗薬L-703,606とCGRPの拮抗薬CGRP8-37の筋注はいずれもNGF+GDNFの感作作用を抑制しなかった。また、末梢NMDA受容体の関与をDL-AP5を用いて調べたが、効果は認められなかった。さらに検討を進める必要がある。 次に、NGFによる侵害受容器の感作メカニズムを明らかにするため、幼弱マウスから培養したDRG細胞から、機械感受性電流をパッチクランプ法により記録し、NGF 投与30分以後の細胞とNGF投与しなかった細胞とで、反応する細胞の割合、反応パターンの割合を比較した。NGFの添加によって電流応答の大きさには変化が見られなかったが、機械刺激に応答しない細胞の割合が有意に低下し、遅順応型タイプの機械応答が増加した。これらの変化がNGFによる機械感作の元にあると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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