2013 Fiscal Year Annual Research Report
網羅的解析を組み合わせたスギ花粉症に対する遺伝子多型からの発症予防と治療戦略
Project/Area Number |
23390397
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
藤枝 重治 福井大学, 医学部, 教授 (30238539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 恵美子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40344882)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | GWAS / Allergin-1 / Apolipoprotein A4 / 肥満細胞 / 次世代シークエンサー / アレルギー性鼻炎 / スギ花粉症 / IgE |
Research Abstract |
アレルギー性鼻炎は、典型的I型アレルギーであり、IgEが極めて重要な役割を果たす。IgEに関連する遺伝子はいろいろ報告されているが、まだはっきりしていない。そこでまず1180名の日本人におけるGenome-wide association studyを行い、PYHIN1/IFI16、MHC Class IとII、LEMD2、GRAMD1B、chr13:60576338の6つの候補遺伝子を見出した。次のステップとして1110名、1364名の日本人において、候補遺伝子アプローチによるSNP解析を行った。その結果、HLA-C領域のrs313094が血清中総IgE値と有意に相関していることが判明した。この遺伝子は強い相関を示し、再現性も認め、日本人における総IgEを制御している可能性が高いことを見出した。 産生されたIgEは肥満細胞表面のFcepsilonRに結合し、抗原が侵入してくると結合後、肥満細胞からケミカルメディエーターを放出し、アレルギー症状を引き起こす。マウスにおいては、Allergin-1がIgEを介したアナフィラキシーショックを制御するとされている。そこでヒト肺のプライマリ肥満細胞、鼻粘膜内の肥満細胞においても同様のことが誘導されるか検討した。その結果、Allergin-1のスプライシングisoformであるAllergin-1S1はヒト肺由来肥満細胞や鼻粘膜で優勢に発現しており、マウスのAllergin-1と同様の作用をしていることを証明した。 舌下免疫療法施行患者血清において網羅的蛋白解析を行った際、症状改善と有意に相関していたApolipoprotein A4(ApoA4)のノックアウトマウスを作成した。そしてOVA感作、鼻腔内投与感作モデルにて検討した。するとApoA4-/-では、野生マウスに比較してくしゃみ回数や鼻掻き回数の減少を認めた。 アレルギー性鼻炎患者の鼻粘膜擦過細胞を採取して次世代シークエンサーにて解析を行った。その結果、正常人に比較して2倍以上の発現を認めている13遺伝子と半分以下の発現しか認めない8遺伝子を同定できた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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