2011 Fiscal Year Annual Research Report
メラノーマ治療成績向上を目指して?ヒアルロン酸修飾インターフェロンβ徐放剤の開発
Project/Area Number |
23390406
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 亮 北海道大学, 大学院・医学研究科, 非常勤講師 (70507574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 有平 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70271674)
古川 洋志 北海道大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00399924)
小山 明彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (70374486)
舟山 恵美 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (10533630)
林 利彦 北海道大学, 大学病院, 助教 (00432146)
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Keywords | メラノーマ / インターフェロンβ / ヒアルロン酸 / Drag Delivery System |
Research Abstract |
様々な悪性腫瘍の中でもメラノーマは予後が非常に悪いとされている。予後に関連する因子として重要なのは「リンパ節転移」であり、臨床の現場ではリンパ節をターゲットとしたより有効で効率的な治療法が望まれている。本研究ではメラノーマ進行例患者の予後改善を目指し、Drug Delivery System (DDS)技術を応用したメラノーマ術後補助療法の開発を目指すものである。 本研究の1年目ではDDS技術を応用し、ヒアルロン酸修飾インターフェロンβ徐放剤の完成を目指し,実験を行った。 実験は主に京都大学再生医学研究所にて行った。 ヒアルロン酸は純水に溶かしてオートクレーブを用いて熱加水分解を行い、加熱時間を変化させることで種々の分子量のヒアルロン酸を得ることができた。分子量の測定は、粘度測定法を用いて行った。 ヒアルロン酸修飾インターフェロンβ徐放剤の合成を行う前に,条件検討のための予備実験としてリゾチーム,エラスターゼを用いて,ヒアルロン酸と合成し複合体を得ることができた。リゾチーム,エラスターゼは共に等電点と分子量がインターフェロンβに比較的近く,また,酵素であるため酵素活性を測定することで複合体形成により活性が失われることがないかを確認することが出来るため使用した。複合体を形成したことの確認にはゲル濾過クロマトグラフィーとフェノール硫酸法を用いて行った。 今後は,複合体作成の条件を詳細に検討した後に,インターフェロンβを用いてヒアルロン酸と合成し複合体を作成する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備実験のリゾチームとエラスターゼを用いた複合体作成に時間を要し,インターフェロンβとヒアルロン酸の複合体はまだ完成していない。しかし,これらの予備実験により,インターフェロンβとヒアルロン酸複合体作成を行うことが出来る段階となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従い,まずはインターフェロンβとヒアルロン酸の複合体作成を行う。その後,In vitroにおけるヒアルロン酸修飾インターフェロンβ徐放剤の作用を確認する。また,並行してIn vivoにおけるインターフェロンβのリンパ移行性を評価し,複合体作成後に比較実験を行なっていく予定である。
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