2012 Fiscal Year Annual Research Report
メラノーマ治療成績向上を目指して~ヒアルロン酸修飾インターフェロンβ徐放剤の開発
Project/Area Number |
23390406
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 亮 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (70507574)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 洋志 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00399924)
林 利彦 北海道大学, 大学病院, 助教 (00432146)
舟山 恵美 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10533630)
山本 有平 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70271674)
小山 明彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (70374486)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | ドラッグデリバリーシステム / 悪性黒色腫 / インターフェロンβ |
Research Abstract |
前年度のLysozymeとヒアルロン酸を用いた複合体の作製実験に基づき,インターフェロンβとヒアルロン酸の複合体の作製を試みた。 インターフェロンβとヒアルロン酸,酢酸亜鉛を各種濃度で混合し,ゲルろ過クロマトグラフィーを用いて複合体形成の確認を行い,一部のサンプルで複合体と思われる実験結果を得た。しかし,現時点では再現性に乏しく,サンプル濃度の調整を行い,クロマトグラフィーを繰り返した。また,クロマトグラフィーのカラムによってはインターフェロンβが吸着され,濃度の測定ができない可能性も示唆された。ヒアルロン酸の分子量によっても結果が大きく左右される可能性が考えられたので,各種分子量のヒアルロン酸を作製し,今後クロマトグラフィーを行う予定である。 一方,マウスメラノーマ細胞(B16/F10)に対しインターフェロンβを作用させ,MTSアッセイを行いメラノーマ細胞の生存率を評価することで,複合体を作製する際の適切なインターフェロンβ濃度を検討した。 マウス生体内実験に向けて,マウスに対するメラノーマの移植を行った。 マウス前肢,後肢にICGを皮内注射し,腋窩,膝窩,鼠径リンパ節の摘出実験を行った。その後,対照群としてメラノーマ転移のないリンパ節を色素を用いずに摘出するため同様にリンパ節の摘出を試みたが,膝窩,鼠径リンパ節は色素を用いずに摘出することは困難で結果が安定しなかった。今後は前肢へのメラノーマ移植,腋窩リンパ節の摘出によって複合体のリンパ移行性の評価を行う方針とした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒアルロン酸とインターフェロンβ複合体作製における至適濃度の検討に時間を要している。
|
Strategy for Future Research Activity |
ヒアルロン酸の各種分子量においてインターフェロンβとの複合体作製を試み,至適分子量,至適濃度を検討する。 効率的な複合体作製を行うことが確認できた後に,メラノーマ細胞への作用,生体内におけるリンパ移行性の評価を行う。
|