2013 Fiscal Year Annual Research Report
メラノーマ治療成績向上を目指して~ヒアルロン酸修飾インターフェロンβ徐放剤の開発
Project/Area Number |
23390406
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 亮 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (70507574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 洋志 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00399924)
林 利彦 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (00432146)
舟山 恵美 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10533630)
山本 有平 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70271674)
小山 明彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (70374486)
村尾 尚規 北海道大学, 大学病院, 助教 (90706558)
齋藤 典子 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (80374487)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | メラノーマ / インターフェロンβ / ヒアルロン酸 / ドラッグデリバリーシステム / リンパ節転移 |
Research Abstract |
【背景・目的】メラノーマは早期にリンパ節転移をきたしやすく,予後不良な皮膚悪性腫瘍である。本邦では、メラノーマ術後症例に対して、インターフェロンβの局所注射を併用した化学療法が行われているが、リンパ節転移をきたした症例では5年生存率が著しく低下することが知られている。本研究ではヒアルロン酸を使用しドラッグデリバリー技術を用いて、より有効で効率的なメラノーマの術後補助療法の開発のため、ヒアルロン酸修飾インターフェロンβ徐放剤の作製を試みている。 【材料・方法】ヒアルロン酸を純水に溶解し熱加水分解を行った。インターフェロンβとヒアルロン酸の複合体を作製した。インターフェロンβ:ヒアルロン酸:Znイオンがモル比で1:10:1となるよう希釈し,計1mlとして常温で15分間振盪した。インターフェロンβ-ヒアルロン酸複合体,インターフェロンβ単体,ヒアルロン酸単体に対しゲル浸透クロマトグラフィを行った。インターフェロンβとヒアルロン酸の複合体をラット前肢足底に皮内投与を行い,一定時間後に腋窩リンパ節を採取しELISA法を用いてインターフェロンβの定量を行い,インターフェロンβ単体と比較した。 【結果】ゲル浸透クロマトグラフィでインターフェロンβ単体で出現していたピークが複合体では消失していた。複合体を投与したリンパ節内のインターフェロンβ濃度は時間が経過しても単体と比較して高い傾向を認めた。 【考察・結論】ラットを用いた生体内実験において複合体形成による徐放効果と考えられる結果を得ることができた。インターフェロンβをリンパ系を標的に徐放化させることにより,メラノーマの術後補助療法としてのインターフェロンβの効果をより高め,局所の再発とリンパ節転移,あるいはin transit転移を防ぐ有効な治療法となる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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